出版・新聞業界の専門紙『The Bunka News』を発行する株式会社文化通信社(東京都千代田区、代表取締役:山口健)は、オンラインコミュニティ構築プラットフォーム「OSIRO(オシロ)」を提供するオシロ株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:杉山博一)と提携し、2025年6月8日より新たな読書コミュニティ「ほんのもり」のメンバー募集を開始する。

「ほんのもり」は、読書を通じて人と人がつながり、思いがけない出会いや学びを得られるオンライン空間として設計されたコミュニティである。ナビゲーターを務めるのは、数多くの図書館や企業ライブラリーのキュレーションを手がけてきたブックディレクターの幅允孝氏。絵本作家の五味太郎氏、歴史家で作家の加来耕三氏など、本と書店を愛する多彩なゲストが毎月登壇し、参加者との対話や交流を通じて読書の楽しみを広げていく。

文化通信社は来年、創業80周年を迎える。これまでにも、著名人の選書によるブックカタログ『先輩の本棚』や、子育て世代が選ぶ『こどものための100冊』といった企画を通じて読書文化の普及に努めてきた。今年4月からは朝日新聞社と協働で、若者や子どもに向けて既刊書を紹介する「あなたに贈る本」プロジェクトを始動するなど、紙面を超えた取り組みを加速させている。

今回立ち上げた「ほんのもり」では、ニュース提供にとどまらず、読者同士が自由に感想や知識を交換できるコミュニケーションの場を提供する。トークルームでは「文学」「ライフスタイル」「旅・歴史」「絵本」など多様なテーマでつながることができ、自分では手に取らなかった本や、出会えなかった読書仲間に出会えるのが特徴だ。

OSIROの導入にあたり、文化通信社の山口代表は「情報提供だけでなく、参加者同士の共感や熱量が自然に生まれる場を求めていた」と語る。OSIROが持つコミュニティ運営のノウハウや、読書を軸としたオンライン交流の実績が、今回の提携の決め手となった。

「ほんのもり」では月額3,300円で会員を募り、イベント参加や専門紙『The Bunka News』の有料記事から厳選された出版業界の情報も提供される。出版業界の裏側や、話題の書籍に込められた著者や編集者の思いなど、一般には触れにくい情報を知ることができる。

文化通信社とオシロが共同で構築する「ほんのもり」は、活字離れが進むなかで、「本が好き」という共通の想いを持つ人々が集い、学び合い、つながる新しい読書の場として注目されそうだ。