株式会社THRUSTERは、株式会社小学館と共同で展開する3Dバーチャル空間プラットフォーム「VIRTUAL LIVE ARENA(VLA)」において、VTuberのライブコンテンツをXR空間で没入体験できる新サービスを開始した。第一弾として、VTuber胡桃澤ももによる「3Dお披露目4周年ライブ」を再構築し、全楽曲を無料で楽しめる形で再公演している。
本サービスは、既存のライブ映像を単なる映像視聴にとどめず、XR空間上で体験型コンテンツとして再構成する点に特徴がある。ユーザーは自由な視点でライブ会場に参加でき、従来の配信では得られなかった臨場感や没入感を体験できる。特に、VTuberを至近距離で鑑賞できる機能や、キャラクターとのツーショット撮影機能など、ファンにとって魅力的なインタラクティブ要素を実装した。
今回再公演される胡桃澤ももの4周年ライブは、2025年4月に開催された公演をもとにXR空間向けに再構築したものである。公演は2027年2月12日までの長期開催を予定し、1日4回のスケジュールで実施される。入場自体は無料としつつ、近距離視聴が可能な有料チケットや、ツーショット撮影、デジタルグッズ販売などを組み合わせた収益モデルを採用している。
VLAは、PCおよびPC接続型ヘッドマウントディスプレイからアクセス可能なVRライブプラットフォームであり、ゲーム配信プラットフォームSteamを通じて無料で提供されている。ライブイベントやファンミーティングの開催に加え、同時接続、コミュニケーション、チケッティング、グッズ課金といったバーチャルイベント運営に必要な機能を包括的に備えている点が特徴だ。
THRUSTERは本取り組みを通じて、YouTubeなどで配信された既存ライブをXR体験へと再活用し、新たな集客基盤とマネタイズ機会を創出する考えである。チケット収益に加え、体験課金やデジタルグッズ販売を組み合わせた複合的な収益設計により、VTuberライブの収益構造そのものを拡張する狙いだ。
また、Steam配信によるグローバルなリーチを活用し、海外ファンへの展開も視野に入れる。日本発のVTuberやキャラクター文化を世界に向けて発信する新たなハブとして、IPホルダーとの連携を強化していく方針である。リアルでは実現が難しい「推しに会いに行く」体験をXRで提供する試みは、VTuberライブの在り方に新たな可能性を示すものとなりそうだ。
