ゲームシネマティック制作を手がけるSOIFUL(株式会社ソイフル、代表取締役・栗田唯)は19日、ハリウッドの映画制作手法を取り入れた「ハリウッド型ストーリーボード」サービスを本格展開すると発表した。映画業界で確立された演出設計をゲーム開発に最適化し、制作現場の手戻りを減らしつつ高品質な映像体験の実現を目指す。
同サービスには、米Blizzard Entertainmentで『Overwatch』『Hearthstone』の短編アニメーションを担当したストーリーアーティストらが参加。PixarやDreamWorksで用いられる演出メソッドを応用し、映画基準のカメラワークやキャラクター表現を取り入れることで、ゲーム映像の完成度を高める。SOIFULは「ストーリーボードによる事前設計により、イメージの不一致やリテイクの連続といった制作リスクを防ぐ」と強調する。
映画監督の堤大介氏(Tonko House)は「ストーリーボードは贅沢品ではなく、むしろ予算を効果的に使える賢い選択だ」と述べ、海外型の制作手法を導入するSOIFULの取り組みを高く評価した。また、アニメーターの小池洋平氏も「早期にイメージを可視化し共有できることが工数削減と品質維持につながる」と賛同を示した。
SOIFULは小規模なトライアル導入から始められる柔軟な提供体制を整え、制作現場のニーズや予算に合わせたサービス展開を進める。代表の栗田氏は「ゲーム開発における演出の新しい選択肢を提示し、日本発の作品がグローバル市場でも戦えるクオリティを実現していきたい」と語っている。
同社公式サイトではサービスの詳細や導入事例を公開している。



