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シンガポールを拠点とするLEGENDARY HUMANITY PTE. LTD.(以下、LHS)が開発・運営を手がける次世代型オンライン美術館「MAGO MOON MUSEUM」のアクセスパスNFT『Milly and Friends(ミリーアンドフレンズ)』が、発行された全2000体すべて完売した。NFTを通じてアートとリアルワールドアセット(RWA)の融合を目指すこのプロジェクトは、国内外から大きな関心を集めている。

「MAGO MOON MUSEUM」は、美術家・長坂真護氏の代表作「月」シリーズをはじめとするアート作品を、ブロックチェーン上で展示・証明するオンライン美術館であり、8月に開業を予定している。閲覧者はデジタル空間で作品を鑑賞するだけでなく、NFTを保有することで特別展示や限定コンテンツに参加できるほか、社会貢献活動の報告を共有するコミュニティにもアクセスできる。アクセスパスNFT『Milly and Friends』はWeb3プロダクションApas Portとの協業により制作され、リアルとデジタルをまたぐ新たなアート体験を可能にするものとして注目された。

この美術館の中核を成す長坂真護氏は、2017年にガーナのスラム街・アグボグブロシーを訪れたことを機に、電子廃棄物を素材としたアート制作を始めた。作品の売上で現地にリサイクル工場を建設するなど、環境負荷の少ない農業や電気自動車の導入を推進。経済・文化・環境の3軸を好循環させる「サステナブル・キャピタリズム」を提唱し、持続可能な社会への貢献を続けている。

LHSは、超高精度3DスキャンとAIを組み合わせたSCAI技術を用いて、アート作品のRWA(Real World Asset)化を進めている。今後は長坂氏の作品を販売するマーケットプレイス「LHS MONDO」の開設を予定しており、「MAGO MOON MUSEUM」と連動したオンチェーンアートの展開をさらに加速させる方針だ。また、同社が発行するガバナンストークン「$ViVi」を用いれば、ユーザーはプロジェクトへの投票や提案が可能となるだけでなく、「Wear To Earn」や「Exhibit To Earn」などの仕組みにより報酬を得ることもできる。

LHS代表の鈴木孝昌氏は、今回のNFT完売について「美術家・長坂真護氏の思想と、私たちのビジョンである“テクノロジーで文化資産を未来に継ぐ”という想いが融合した挑戦であり、支援してくださった皆さまに深く感謝する」と述べた上で、「この循環が世界に優しい資本主義の実現へとつながることを信じている」と今後への意欲を語った。

アートとテクノロジーを結ぶこの新しい試みは、文化資産の在り方を問い直すと同時に、持続可能な社会を目指す次世代のモデルとして注目されている。

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