株式会社カプコンは、2023年に発売した対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』の全世界における累計販売本数が500万本を突破したと発表した。同作は前作から約7年ぶりとなるシリーズ最新作で、格闘ゲーム初心者でも楽しめるよう操作性を改良した「モダンタイプ」や、視覚に頼らないプレイを支援する「サウンドアクセシビリティ」機能の強化などにより、多様なプレイヤー層の支持を集めている。
発売後も継続的にキャラクターやステージなどの追加コンテンツを投入しており、eスポーツ分野では公式大会「CAPCOM CUP」シリーズとの連携も強化されている。前大会に引き続き、今後開催予定の「CAPCOM CUP 12」では、東京の両国国技館での大規模開催が計画されており、eスポーツイベントとしての注目度も高まっている。
今回の販売本数の大幅な伸長には、同作のマルチプラットフォーム展開も大きく寄与している。特に、任天堂の次世代機「Nintendo Switch 2」への対応が注目を集めており、同機専用のモードや、Joy-Con 2のジャイロ機能を活用した操作モード、ローカル通信対戦などが新たに追加された。さらに、異なるゲーム機同士で対戦可能なクロスプレイ機能も継続して実装されており、より広範なプレイヤー同士の対戦環境が整備されている。
『ストリートファイター6』の販売成功は、こうした新機種対応や遊び方の多様化に加え、継続的なアップデートによる長期的なプレイ体験の提供が功を奏した形だ。今後も同社は追加コンテンツの配信を続け、さらなるファン層の拡大を図る構えである。
なお、「ストリートファイター」シリーズは1987年に初代がアーケード向けに登場して以来、1991年の『ストリートファイターII』で世界的なブームを巻き起こし、シリーズ累計販売本数は2025年3月末時点で5,600万本を突破している。38年にわたって進化を続けてきた本シリーズは、今後も対戦格闘ゲームジャンルを牽引する存在としてその存在感を示し続けるだろう。