日本のインディーゲームスタジオNao Gamesと、『ヴァンパイア・サバイバーズ』で知られるponcleがタッグを組んだ新作アクションゲーム『Berserk or Die』が、2025年6月9日にSteamで発売された。本作は、キーボードの連打が攻撃力に直結するという独自の操作システムを採用した、いわゆる“ハクスラ”スタイルの作品である。

プレイヤーは戦場に取り残された孤独な兵士となり、四方から押し寄せる敵の群れに立ち向かう。キーボードの左右のキーを連打することで攻撃を繰り出し、その回数が多いほど威力が増す仕組みとなっている。ゲーム中には特定の目的地に進む必要はなく、ひたすら敵を撃退しながら生き延びるのが目的だ。必殺技ゲージが満タンになると、マウスを振って強力な一撃を放つことができ、画面上の敵を一掃する爽快感も味わえる。

ゲーム内では夕暮れ時に訪れる物売りから回復やパワーアップ用のアイテムを購入したり、トレーニング場で新たなスキルを習得したりすることができる。プレイヤーの成長要素も用意されており、単なる連打ゲーにとどまらない奥深さが特徴だ。操作はキーボードとマウスのほか、コントローラーにも対応しており、アクセシビリティオプションも整備されているため、多様なプレイスタイルに対応している。

本作は、Nao Gamesこと柴田直氏が開発を担当しており、彼の代名詞ともいえる独特のピクセルアートスタイルが全編にわたって展開されている。また、音楽は『ヴァンパイア・サバイバーズ』の作曲家フィリッポ・ヴィカレッリ氏が担当し、ゲームの世界観を彩っている。

柴田氏は「これまでにない体験を提供することを目指して制作しました。自分のアイデアを形にできたこと、そしてその過程で出会えた人々に感謝しています」とコメントしている。poncleの創設者ルカ・ガランテ氏は、日本を訪れた際に『Berserk or Die』をBitSummitで初めてプレイし、その独創性とビジュアルに惚れ込んだという。以降、poncleはパブリッシャーとして柴田氏を支援しており、今回のリリースは同スタジオにとって初のパブリッシング作品となる。

価格は地域によって異なるが、日本国内ではSteamにて399円で購入可能。詳細はSteamストアページで確認できる。また、YouTubeでは公式トレーラーも公開されている。

Nao Gamesは2021年に設立されたスタジオで、柴田氏は過去に『Ninja or Die: Shadow of the Sun』などを手がけた実績を持つ。一方、poncleはロンドンを拠点とするゲームスタジオで、ルカ・ガランテ氏が開発した『ヴァンパイア・サバイバーズ』で世界的な評価を得た。現在は他のクリエイターとの協業も積極的に進めており、本作もその一環として世に送り出されたタイトルである。

『Berserk or Die』は、単なる話題性にとどまらない、挑戦的かつ中毒性の高いゲームプレイが魅力の一作だ。ゲームに新しい風を吹き込むこの作品は、インディーゲームシーンの新たな注目株といえるだろう。