日本テレビ放送網株式会社が制作・公開しているショートドラマコンテンツ「毎日はにかむ僕たちは。」が、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2025」(以下、SSFF & ASIA)にノミネートされた。今回のノミネートは、縦型動画の表現力や創造性を評価する「サイバーエージェント縦型アワード」によるもので、SNS時代を象徴するコンテンツのひとつとして注目を集めている。
「毎日はにかむ僕たちは。」は、TikTokやYouTubeなどのSNSを通じて配信されているショートドラマシリーズで、略称は“まいはに”。作品のコンセプトは「はにかんでしまうような一瞬」で、明るく胸がときめくような恋の物語や、何気ない日常の中にある小さな記憶を切り取ったエピソードが特徴だ。俳優たちが多彩なキャラクターを演じ分け、Z世代を中心に多くの視聴者を魅了しており、SNS総再生回数は20億回を突破。TikTokでの平均再生回数は約400万回にのぼり、Z世代の4人に1人が視聴したとされている。
ノミネート先であるSSFF & ASIAは、米国アカデミー賞に公認された映画祭であり、1999年に俳優の別所哲也氏が米国で出会ったショートフィルム文化を日本に紹介したことをきっかけに始まった。2004年にはアジア発の新しい映像文化の発信を目的とする「ショートショート フィルムフェスティバル アジア」も加わり、現在は「SSFF & ASIA」として統合されている。2018年の20周年を機に、グランプリ作品にはジョージ・ルーカス監督の名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」が授与されるなど、世界的にも注目される映画祭へと発展してきた。
今回のノミネートは、スマートフォンを中心とした視聴スタイルに対応し、独自の表現領域を拡大し続ける縦型コンテンツの存在価値を証明するものといえる。映像表現の新たな可能性を提示する“まいはに”が、国際的な舞台でどのような評価を得るのか、今後の動向に注目が集まる。