日本エイサー株式会社は5月14日、AcerのゲーミングブランドNitroから、AMDの最新GPU「Radeon RX9000」シリーズを搭載したグラフィックスボード「AN-RX9070XT-OCC」および「AN-RX9070-OCC」を発売した。両モデルは、上位ブランドPredatorの冷却技術「FrostBladeファン」を採用し、公式オンラインストアおよびAmazonで順次取り扱いを開始する。
新製品は、最大8K出力に対応する次世代RDNAアーキテクチャを採用し、「RX9070XT-OC」は最大3.1GHz、「RX9070-OC」は最大2.7GHzのブーストクロックと16GBのGDDR6メモリを搭載している。AMDの画像処理技術「FidelityFX Super Resolution 4」によるAIアップスケーリングや、高度なフレーム生成技術により、美麗で滑らかな映像表現を実現する。また、進化したレイトレーシングと「Radiance Display Engine」の搭載により、没入感ある映像体験が可能となっている。
冷却性能にも注目が集まる。Predatorの「FrostBlade 4.0ファン」を3基搭載し、デュアルボールベアリングと潤滑オイル、カウンタースピン構造を組み合わせることで、優れた冷却性能と静音性を両立。ハイパフォーマンス時でもGPU温度を安定的に保ち、ゲームプレイを快適にサポートする。
接続性も強化されており、3基のDisplayPortとHDMI 2.1aを搭載し、マルチモニター環境にも対応。さらに、PCI Express 5.0×16に準拠しており、従来の倍以上のデータ転送帯域を確保する。これにより、ゲームプレイはもちろん、映像編集や3DCG制作といった重負荷のクリエイティブ作業にも対応可能だ。
本体構造も耐久性を重視して設計されている。高強度アルミ製バックプレートや金属製補強ストリップ、銅製ベース、無酸素ヒートパイプ、放熱ベント、高伝導性サーマルパッドなどを組み合わせることで、効率的な放熱と長時間の安定動作を実現している。加えて、通常の2.5倍の寿命を持つ高耐久コンデンサーと堅牢なPCB基板が搭載されており、長期的な使用にも耐える構造となっている。
対応ソフトウェア面では、DirectX 12 UltimateやOpenGL 4.6など最新のグラフィックスAPIをサポート。レイトレーシングなどの最先端技術にも対応し、ゲーム体験を一段と進化させる。
さらに、Acerが提供するAIベースのプラットフォーム「Acer Intelligence Space」にも対応。このツールはGPUやCPU、メモリなどの構成を自動検出し、最適な設定やアプリケーションを提案することで、ユーザーのPC活用をよりスマートかつ効率的に導く。
ハードウェアの革新と冷却性能の融合により、ゲームプレイヤーやクリエイターのニーズに応える本製品は、最新の映像体験を追求するユーザーにとって魅力的な選択肢となりそうだ。