2025年4月30日から5月2日まで、大阪・関西万博会場内のEXPOメッセ「WASSE」で開催された「クールジャパンショーケース/アニメ・マンガ ツーリズムフェスティバル」に、高知県が「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」として出展した。このフェスティバルは、アニメやマンガを通じて日本各地の魅力を世界に発信し、観光や地域産業の活性化を目指す取り組みで、内閣府知的財産戦略推進事務局が主催している。全国から26の自治体や団体が参加し、アニメ・マンガにまつわる独自の文化や観光資源を紹介した。

高知県のブースでは、県が推進する「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」および、その一環であるアニメ交流イベント「高知アニクリ祭」の取り組みを紹介した。会場では紹介動画の上映や関連グッズ、プロジェクトの公式キャラクターをあしらったパネル展示などが行われ、多くの来場者の関心を集めた。中でも「かわいい!」と好評だったキャラクター入りノベルティのハンドタオルは、最終日に限定配布され、多くの人がブースを訪れた。

来場者からは「今年のアニクリ祭に行った」「高知でこんなイベントがあるなんて知らなかった」「来年は行ってみたい」といった声が多く聞かれ、プロジェクトに対する期待が広がっている様子がうかがえた。

「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」は、アニメの未来課題と高知の地域課題をつなぎ、クリエイティブとデジタルの力で解決を図る官民連携の取り組みだ。アニメクリエイターの育成・発掘・交流を通じて、高知にゆかりのある人材を増やし、企業誘致や雇用創出、観光振興を目指している。

また「高知アニクリ祭」は、クリエイターとファンが一堂に会する交流イベントで、ステージイベントや作品展示、グッズ販売などを通じてアニメ文化に触れることができる。今年4月に開催された「高知アニクリ祭2025」には、約2万4,300人が来場し、高知市内の複数会場で大きな盛り上がりを見せた。

今回の万博出展を通じて、国内外の来場者に高知県の取り組みを広く紹介できたことは、今後の地域活性化に向けた大きな一歩となった。高知県は今後も、アニメを通じた地方創生の可能性を探りながら、文化の発信と地域の未来づくりに取り組んでいく考えだ。