2025年で設立40周年を迎える世界的な広告賞、ロンドン・インターナショナル・アワーズ(LIA)は、日本の応募者を対象にエントリー料金を25%割引する特別キャンペーンを発表した。割引は2025年9月4日までのエントリーに適用される。
LIAは広告、デザイン、テクノロジー、PR、メディアなど幅広い分野の優れたクリエイティブ作品を表彰する国際的なアワードであり、「クリエイターのために創られた賞」として知られる。今年の審査は2025年9月25日から10月3日にかけて、アメリカ・ラスベガスのEncore @ Wynnで実施される。LIAの特徴は、すべての審査を現地で行い、事前審査を一切設けず、全審査員が最初から最終ラウンドまで関与するという透明性の高さにある。これは、応募作品の文化的背景や地域文脈を正確に理解し、真の価値を評価するための取り組みである。
今年は日本から6名の著名なクリエイターが審査員として選出された。その中には、「Creativity in PR」部門で日本人として初めて審査員に就任する本田哲也氏(本田事務所 代表/PRストラテジスト)も含まれており、注目が集まっている。その他、電通の北田有一氏(Branded Content and Branded Entertainment部門)、SIXの矢後直規氏(Design / Package Design部門)、ADKの小林慎一氏(Evolution and Creative Use of Data部門)、TBWA\Media Arts Lab Tokyoの木下舞耶氏(Non-Traditional部門)、AOI Pro.の池田麻穂氏(Production & Post-Production / Music Video部門)が名を連ね、日本のクリエイティブ界を代表する存在として国際的な審査に貢献する。
LIAのプレジデントであるバーバラ・リーヴィ氏は、日本の作品について「繊細で精巧に作られた斬新なアイデアが多く、常に傑出している」と評価し、日本のクリエイティブコミュニティを支援する姿勢を示している。今回の25%割引は、同賞を支える日本の広告業界への感謝の意も込められているという。
LIAの審査室は報道関係者やクリエイティブ・エクセレンス・マネージャー、さらには若手クリエイター育成プログラム「Creative LIAisons」の参加者にも公開されており、審査の透明性を重視した運営が特徴的である。
応募対象となる作品は、2024年7月1日から2025年8月31日までにクライアントの承認を得て商業環境で発表されたもの。受賞者とファイナリストは2025年9月29日から10月5日にかけて発表され、年間最優秀賞「Of The Year」は11月4日に明らかにされる予定である。
なお、LIAは1986年にバーバラ・リーヴィ氏によって設立された女性経営による独立組織で、WARC Creative 100をはじめとする主要な国際ランキングにも名を連ねている。2012年からは次世代クリエイターの育成を目的とした「Creative LIAisons Global Coaching Academy」を展開しており、年間300人以上の若手が現地およびオンラインでの指導を受けている。世界中の広告業界から高い評価を受けるこの教育プログラムは、今後もLIAの重要な柱として継続される見込みだ。



