インタラクティブノベル『ダレカレ』(英題:”and Roger”)が、世界三大ゲームアワードの一つとされる「Game Developers Choice Awards(GDCA)」の「Social Impact Award」部門でファイナリストに選ばれた。講談社が発表した。
GDCAは2026年3月、米サンフランシスコで開催される「Game Developers Conference 2026」内で行われる。世界中の開発者による投票で受賞作が決まることから、「ゲーム界のアカデミー賞」とも呼ばれる格式高い賞である。「Social Impact Award」は平等や多様性、持続可能性など社会的価値を重視した作品をたたえる部門で、『ダレカレ』がその候補に選ばれたのは、テーマ性と表現力が国際的に評価された結果といえる。日本のインディーゲームが同賞にノミネートされるのは、2016年の『Downwell』以来10年ぶりだ。
『ダレカレ』は2025年7月に発売された後、Steamで「圧倒的に好評」(高評価率95%以上)を記録。既に「BAFTA Games Awards 2026」や「The Indie Game Awards 2025」など、国外の主要アワードでも評価を受けてきた。講談社ゲームラボにとっても、日本のインディーゲーム界にとっても歴史的な成果である。
作品は、人間の認識の「歪み」をテーマにした物語で、少女と見知らぬ男の奇妙な朝から物語が始まる。父親の失踪と謎の薬をめぐる心理的なドラマが展開し、プレイヤーはボタン操作で物語を進めながら登場人物の感情の揺らぎを体験する。日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)を含む9言語に対応しており、世界中のプレイヤーが楽しめる仕様となっている。
開発を手がけたのは、インディークリエイターのyona氏率いるTearyHand Studio。yona氏は牧師家庭で育ち、ゲーム会社room6で経験を積んだ後、講談社のクリエイターズラボ第2期生として独立した。デビュー作『In His Time』に続き、『ダレカレ』が自身の代表作となった。
『ダレカレ』はSteamとNintendo Switchで配信中。価格は税込600円で、想定プレイ時間は約1時間となっている。

