株式会社ピラミッドフィルム クアドラ(代表取締役・篠原哲也、本社・東京都港区)は12月23日、AIを活用した実験的コミュニケーションプロトタイプ『Mr.Vibes(ミスター・ヴァイブス)』を公開した。人と人の対話を拡張し、新たな会話体験を生み出すことを目的としている。
『Mr.Vibes』は、人間関係が希薄化する現代社会におけるコミュニケーション課題をテーマに開発された。体験者が会話で強化したいポイントを選ぶと、AIが該当するモデルを選択し、発話内容を解析・拡張して音声出力する仕組みだ。これにより、体験者の言葉に新たな解釈や深みが加わり、会話の可能性が広がるという。
体験時には、利用者が双肩にデバイスを装着してハンドルを握る。やり取りに詰まった際には、AIがこれまでの会話内容をもとに質問案を画面上に提示し、コミュニケーションをサポートする。開発チームは「人とAI、そして人と人との関係性を見つめ直すきっかけになれば」としている。
本プロジェクトには、インタラクションデザイナーの鵜飼陽平氏、テクニカルディレクターの高橋綾乃氏、クリエイティブディレクターの宇津木海斗氏らが参加した。
ピラミッドフィルム クアドラは、デジタル技術とクリエイティブを融合させた体験設計を得意とし、WebやAR/VR、体験装置、デバイスなど多様な領域で企画から開発までを一貫して手がけている。これまでに国内外の広告賞を多数受賞しており、技術と発想の両面で注目を集めている。


