『攻殻機動隊展 Ghost and the Shell』が、2026年1月30日から4月5日まで、東京・虎ノ門ヒルズの「TOKYO NODE」で開催される。製作委員会には講談社、森ビル、KDDI、プロダクション・アイジー、パルコ、バンダイナムコフィルムワークスが参加している。
1989年の原作誕生以来、攻殻機動隊は「義体化」「電脳化」などを通して人とテクノロジーの関係を描いてきた。アニメや映画、海外作品にも広く影響を及ぼし、AI時代の今、その世界観は現実と重なり始めている。本展ではシリーズ37年の歩みを総括しながら、「ゴースト＝精神」と「シェル＝身体」という根源的テーマに迫る。
展示は三部構成で、まず「NODE（思考の結節点）」では来場者が電脳ネットワークに“ダイブ”する体験を提供。空間全体が巨大なデジタルインスタレーションとなり、自身の思考や探索が展示の一部として反映される。「Nerve Net」や「World Tree: Ghost and the Shell」といった大型作品が会場を彩る。
続く「STORY」セクションでは、押井守、神山健治、黄瀬和哉、荒牧伸志ら歴代監督のインタビュー映像を公開。彼らが語るそれぞれの「Ghost」と「Shell」を通して、作品世界の深化を体感できる。
中心となる「DIG」セクションでは、約1,000平米の空間にアニメ制作資料1600点以上を展示。原画や背景美術、セル画などが並び、制作現場の息づかいを感じられる。さらに、ARグラスによるガイド体験「電脳VISION」や、複製原画を自ら掘り起こして持ち帰る「Analog Dig」など、来場者参加型コンテンツも登場する。「笑い男になる鏡」では、AR技術を用いてシリーズ名場面を再現し、現実と仮想の境界を体験できる。
コラボレーションアーティスト第1弾としては、空山基の新作彫像「Sexy Robot_The Ghost in the Shell type 1」が世界初公開される。草薙素子をモチーフに、“未来の身体”をテーマに再構築した意欲作だ。会場設計は建築家の元木大輔（DDAA）が担当し、最新技術と芸術表現を融合した空間を演出する。
攻殻機動隊の新作TVアニメ『THE GHOST IN THE SHELL』も2026年に放送予定であり、本展はその世界観を先取りする貴重な機会となる。
©士郎正宗・講談社／攻殻機動隊展 Ghost and the Shell 製作委員会
