ベンキュージャパン株式会社（東京都千代田区）は12月12日、Macユーザー向けモニター「MAシリーズ」から新製品を発表した。初の5K解像度モデル「MA270S」をフラッグシップとして投入し、同時にNano Glossコーティングのグレアパネルを採用した「MA270UP」「MA320UP」も公開した。
Mac利用者の制作環境をより豊かにすることを目指し、単なる外部ディスプレイではなくMacの世界観に溶け込むデザインを重視したシリーズである。ベンキューはこれらのモデルを「きっと見つかる。あなたにぴったりのMac向けモニター。」というコンセプトのもと展開する。
新モデルのMA270Sは、27インチサイズに5K（5120×2880）・218ppiの高解像度パネルを搭載。細部まで精巧に描写し、P3 99％の広色域に対応することでMacBookとの発色差を抑えた。Nano Gloss仕上げにより黒の深みが際立ち、450cd/㎡の高輝度と2000:1のコントラスト比で鮮明な映像を再現する。Thunderbolt 4端子を備え、ケーブル1本で給電と映像・音声の伝送が可能だ。発売は2026年2月を予定し、価格はオープンとなっている。
一方、MA270UP（27インチ）とMA320UP（31.5インチ）はNano Gloss仕様のグレアパネルを採用。豊かなコントラストとクリアな映像体験を提供し、映像制作を行うユーザーにも適したモデルである。いずれも2025年12月23日に発売される。従来機のノングレア仕様「MA270U」「MA320U」と併せ、用途や環境に応じて選択できる構成となっている。
デザイン面ではMacBookと調和するシルバー筐体と3辺ベゼルレス構造を採用。高さ調整やティルト、スウィーベル、ピボットに対応したエルゴノミクス設計で、作業環境に合わせた柔軟なレイアウトが可能だ。さらに、MacBookに近い色味で表示する「M-bookモード」など、BenQ独自のカラーモードも搭載している。
また、新ソフトウェア「Display Pilot 2」により、MacBookのキーボード操作で輝度や音量を制御できるほか、自動輝度同期や集中モード連携にも対応。デバイスをまたいだ使い勝手の統一を図っている。
アイケア技術にも力を入れており、ブルーライト軽減機能とフリッカーフリー技術を搭載。国際的な検査機関TUV Rheinlandの認証を取得している。長時間の利用でも快適に作業を続けられる点が特徴だ。
ベンキューは1984年の設立以来、「Bringing Enjoyment and Quality to Life」を企業理念に掲げ、テクノロジーとライフスタイルを融合させた製品を展開している。今回のMAシリーズ拡充は、Macユーザーの創造的な作業と快適な日常を支える試みといえる。
