ふくおか国際映画祭実行委員会は、2025年12月25日から27日までの3日間、「ふくおか国際映画祭 With Everyone 2025」を開催する。会場は九州大学大橋キャンパスと九州電力みらいホールである。
本映画祭は、「忘れられない映画体験を子どもたちにクリスマスプレゼントする」をコンセプトに掲げ、エグゼクティブ・アドバイザーとして是枝裕和監督を迎える。上映と交流を通して、子どもや若者が映画を通じて創造の楽しさに触れる機会を提供する狙いだ。
今年のテーマは「子どもと生きることで見える可能性」。子どもがいる人もいない人も、「子ども」という存在とかかわることで見えてくる世界の豊かさを、国内外の作品を通じて考える内容となっている。
上映作品には、是枝監督の『そして父になる』、早川千絵監督『ルノワール』、呉美保監督『ふつうの子ども』など、子どもや家族を描く注目作が並ぶ。また、福岡ゆかりの映画監督・佐々部清氏の没後5年を記念した追悼特集も実施され、『日輪の遺産』『約束のステージ』の上映に加え、俳優・升毅さんや野村展代さんらゲストが登壇し、監督の功績を振り返る。
最終日にはシンポジウム「子どもと創造」が開かれ、早川監督や呉監督らが登壇。自身の「子ども体験」や創作の原点を語り、映画が持つ社会的意義を探る。初日のクリスマスには、子どもたちが菓子を楽しみながら映画を観る「ワクワクもぐもぐ映画のクリスマス」も開催される予定である。
チケットは子ども(18歳以下)無料。大人1本500円、障害者300円、一日券1000円、3日通し券2000円で販売中。
福岡から次世代へ文化の贈り物を発信するこの試みは、クリスマスの新たな風物詩として注目を集めそうだ。


