デザイン分野のメディア事業を手がける株式会社エムディエヌコーポレーションは、デザインツール「Figma」の入門書『初心者からちゃんとしたプロになる Figma基礎入門 改訂2版』を発売した。価格は税込2,970円で、B5変型判・296ページのオールカラー構成となっている。共著者は相原典佳氏、沖良矢氏、岡部千幸氏、倉又美樹氏の4人で、いずれも現場経験の豊富なクリエイターである。
本書は、制作現場で「一人前のプロ」として活躍するための知識と技術を提供するシリーズの一冊で、Figmaの基本操作から実務で役立つノウハウまでを体系的に解説している。対象はWebやUIのデザイナー、ディレクター、エンジニアに加え、これらの職種を志望する初心者まで幅広い。読むパートで理論を学び、作るパートで手を動かす構成とすることで、学習者が「楽しさ」を感じながらスキルを身につけられる点を特徴としている。
改訂2版では、Figmaの最新動向を踏まえ、「バリアブル」や機能が拡張された「オートレイアウト」など、新機能に関する解説を新たに追加した。全体の内容も見直され、多くの章や解説が現場のワークフローに即した形で刷新されている。記事ごとに学習時間の目安を示し、独学や研修教材としても使いやすい設計となっている。
章構成は全6章で、Lesson1と2でFigmaの基本概念や画面構成、主要なデザイン機能を学ぶ。Lesson3ではアプリやWebサイトの試作に用いるプロトタイピング機能を扱い、Lesson4ではデータ共有やコメント機能など、チームでのコラボレーションに必要な機能を取り上げる。Lesson5と6では、それぞれモバイルアプリとWebサイトの具体的なデザイン制作プロセスを通じて、実践的なワークフローを身につけられる構成である。
著者陣はいずれもフリーランスや企業経営、教育機関での指導など、多様なフィールドで活動している。相原氏はDTPとWeb制作の経験を持ち、講師としても活躍している。沖氏はインタラクションデザイナーとしてUI/UX設計やフロントエンド開発に携わり、講演やコミュニティ運営も行う。岡部氏はGUI・UXデザイナーとして事業会社やベンチャーを経て独立し、プロダクト開発と教育に取り組む。倉又氏はWebやUI、DTPを手がけるデザイナーで、若手デザイナー支援のコミュニティ運営や登壇経験も持つ。
本書は、個人およびチームのFigma活用を底支えする一冊として、現場と学習の双方のニーズに応える位置づけとなっている。




