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ライカカメラジャパンは24日、電子ビューファインダー(EVF)を初めて内蔵したM型カメラ「ライカM EV1」を発表した。伝統的な光学レンジファインダー機で築いてきたMシステムに、新たなセグメントを加える位置づけとなる。発売は11月1日を予定している。

新モデルは、EVFとM型の哲学を融合させた意欲作だ。視力に左右されず精密なピント合わせができるほか、構図決定や露出確認をリアルタイムで行える点が特徴。超広角や望遠、マクロ撮影でも効果を発揮するとされる。ファインダー内では実際に撮影される画像をそのまま確認でき、被写界深度や露出を正確に把握できる仕組みだ。

EVFは576万ドットの高解像度で、自然な色再現と鮮明な映像を実現する。撮影情報はフレーム外に表示されるため、視野を妨げない。アイセンサーによりファインダーとモニターの自動切り替えも可能となっている。さらにフォーカスアシスト機能が進化し、フォーカスピーキングやズーム拡大が容易に使えるよう設計された。

外観デザインは従来のM型の美学を受け継ぐ。ダイヤモンドパターンのレザー仕上げやミニマルな前面構成が印象的で、職人によるドイツ製のクラフツマンシップが息づく。ベースは「ライカM11」であり、フルサイズBSI CMOSセンサーとトリプルレゾリューション技術を搭載。6000万、3600万、1800万画素のいずれかを選んで撮影でき、画像処理エンジン「Leica Maestro III」により高速なデータ処理を可能にしている。

通信面ではBluetoothやWi-Fiに対応し、「Leica FOTOS」アプリとの連携も容易。省電力での画像転送が可能になった。また、コンテンツ認証イニシアチブ(CAI)規格に準拠したライカコンテンツクレデンシャル機能も搭載し、撮影データの信頼性を保証する。

ライカは1925年に世界初の量産35mmカメラ「ライカI」を発表して以来、写真文化を牽引してきた。今年はその誕生から100周年の節目を迎え、ドバイや東京など世界5都市で記念イベント「100 years of Leica: Witness to a century」を開催中だ。ブランドの歩みとともに、M EV1の登場は次の100年に向けた革新の象徴といえる。

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