Webディレクター年収診断バナーPC

日本発の長編AI映画『サマー・トライアングル』(中澤太翔監督)が、世界5ヶ国の主要映画祭で受賞を果たし、国際的な注目を集めている。アメリカのロサンゼルス映画賞、オランダのアムステルダム・ニューシネマ映画祭、スウェーデン国際映画祭、インド・インディペンデント映画祭、そして韓国のソウル国際AI映画祭で、それぞれAI映画部門やSF部門の最優秀賞に輝いた。さらにアジア・インディペンデント映画祭では「最優秀SF映画賞」と「最優秀SF脚本賞」の二冠を達成している。

本作は、動画生成AIによって撮影やCG制作を経ずに制作された全編AI映像作品だ。AI技術を駆使しつつも脚本・音楽・演技は人間の手で創り上げられており、AIと人間の共創を象徴する作品としても高く評価されている。

物語は、山間の村で暮らす三人の少年が夜空の夏の大三角形に憧れ、UFOを探す冒険へと踏み出す青春SFである。自然の脅威や友情の葛藤を乗り越えながら成長する姿が描かれ、観客からは「涙が止まらなかった」「子ども時代を思い出した」といった感想が寄せられている。

声の出演にはナユキユズ、関根有咲、後藤恵里菜、嶺井一也らが名を連ね、人間味あふれる演技がAI生成映像に温かさを加えている。音楽はBAFTAノミネートのアンドリュー・プラウローやエミー賞ノミネートのトレバー・コワルスキーら国際的作曲家陣が担当し、映像と調和した豊かな世界観を生み出している。

審査員は「AIを単なる技術ではなく、新たな物語表現の手段とした革新的作品」「映画史に名を刻む10年に一度の物語」と絶賛した。友情や宇宙への憧れをテーマに、AI映像技術で“人間らしさ”を描く構成が、世界の観客の心を強く打ったとみられる。

『サマー・トライアングル』は、10月16日にプエルトリコで開幕するルスカ・ファンタスティック映画祭2025でも公式上映が決定している。日本での劇場公開は現時点で未定だが、上映を希望する映画館を募っており、今後の国内展開にも期待が寄せられている。

STARGAZER制作の本作は、65分の長編作品であり、AI映像表現の新たな可能性を示す一本として、映画の未来を切り拓く存在となりそうだ。

CREATIVE JOB用バナー