名古屋市で「NAGOYA DESIGN WEEK 2025」が15年ぶりに開催される。会期は2025年10月23日から11月4日までの13日間で、テーマは「デザインって、日常だ。」。街全体をキャンパスに見立て、地域と世界をつなぐクリエイティブの力を発信する。
このイベントは2003年に始まり、2009年まで続いたが、その後は開催が途絶えていた。再開の呼びかけ人はリアル・スタイル株式会社代表の鶴田浩氏だ。鶴田氏は「デザインを通じて地元を盛り上げたい。若い世代や子どもたちがものづくりの楽しさを感じてほしい」と語る。呼びかけに応じ、60社を超える地元企業やクリエイターが協力した。実行委員長は株式会社博展の矢島大氏が務め、市民参加型の“デザイン文化祭”として展開される。
名古屋は2008年にユネスコから日本初の「デザイン都市」に認定された。これまでに世界の主要デザイン会議を全て開催した唯一の都市でもある。そうした歴史を背景に、今回の復活は「デザインの街・名古屋」の再発信を目指すものだ。
期間中は、市内各地で暮らしをテーマにした催しや体験イベントが行われる。家具や生活雑貨を巡る「暮らしデザイン ショップラリー」、親子で学べる「インテリアワークショップ」、普段は入れない企業の現場を訪ねる「デザイン バックヤードツアー」など、多彩な企画が予定されている。有松絞りや常滑焼などを訪ねる伝統工芸ツアーも実施され、地域文化の魅力にも触れられる。
また、工事現場の仮囲いをキャンバスにした「熱田外苑 仮囲いアート」では、市民や子どもたちが参加する大規模なアート作品を制作する。さらに、次回イベントの象徴となるデザインを選ぶ「NDWビジュアルコンペティション」では、一般審査と公開審査が行われ、若手デザイナーの才能を広く紹介する。
最終日には、グローバルゲートでクロージングパーティが開催される。デザイントークやライブ演奏、屋台などでイベントを締めくくり、世代や業種を越えた交流の場となる。
NAGOYA DESIGN WEEK 2025は、創造のエネルギーを再び街に呼び戻し、誰もがデザインを身近に感じる13日間となる見込みだ。運営はリアル・スタイル株式会社内の事務局が担当しており、詳細は公式ウェブサイトで公開されている。



