Z世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)は、2025年9月8日、Z世代の「挑戦」と「笑い」の関係性に関する追加調査をリリースした。今回の調査で、Z世代の95%が自己肯定感を高めるために「挑戦」が必要だと回答した一方で、「自虐ネタ」や「怠惰系」コンテンツを好まないZ世代が過半数を占めるという、第一弾調査からさらに深掘りした事実が明らかになった。
追加調査の主なポイント 自己肯定感を育てるのは「挑戦」と「周りの環境」
本追加調査から、Z世代の挑戦意欲や自己肯定感が「周りの環境」に大きく影響されること、そして彼らが「笑い」に癒しやメンタルの安定を求めている実態が明らかになった。
意外な事実:「自虐ネタ」を好まないZ世代が54%
「自虐ネタ」や「怠惰系」コンテンツを「あまり好まない」「全く好まない」と回答したZ世代が過半数に。ポジティブなコンテンツの方が人気という傾向が明らかになった。
挑戦を後押しするのも、躊躇させるのも「周りの環境」
挑戦経験が多い理由のトップは「周りの環境(友人・家族)」。逆に挑戦経験が少ない理由は「周りの目が気になる」「SNSで失敗を晒される恐怖」が上位に。
95%が「挑戦」は自己肯定感に影響すると実感
挑戦の積み重ねが自己肯定感を育てることについて、Z世代の95%が「とても影響している」「やや影響している」と回答している。
笑いはメンタル安定剤。重視するのは「自分が気楽になれること」
73%が、笑いは自己肯定感やメンタルの安定に影響があると回答 。コンテンツを楽しむ際に最も重視するのは「自分が気楽になれること」。
SNSで誰でも・気軽に・面白く発信できる時代!

Z世代の95%が、SNSはテレビや雑誌などの従来メディアに比べて簡単に発信できると感じている。この圧倒的な数字から、Z世代にとってSNSでの発信は特別なスキルを要する行為ではなく、日常会話の延長線上にある当たり前のコミュニケーション手段であることが読み取れる。
SNSは発信ハードルを下げ、笑いも交流のきっかけに

SNSでの発信ハードル自体は82%が「低い」と感じている一方で 、「笑い」を発信することについては51%が抵抗を感じている。誰でも気軽に発信できる時代だからこそ、主観的で炎上リスクも伴う「笑い」の投稿には慎重になり、他者からの評価に敏感になっているZ世代の側面が浮き彫りになっている。
経験×環境が挑戦と関係している?周りの視線・環境がZ世代の行動に深く影響

自分自身の成功体験・失敗体験の多さについて、63%が「とても多い」「やや多い」と回答 。この結果は、多くのZ世代が変化の激しい時代の中で、大小さまざまな挑戦を重ねてきたと自己認識しており、経験から学ぶことの重要性を感じている表れかもしれない。
周りの環境が挑戦にも躊躇にもつながる

挑戦経験が多いZ世代がその最大の要因として挙げたのは「周りの環境(友人・家族)」でした 。一方で、挑戦をためらう要因の上位には、「周りの目が気になる」ことや「SNSで失敗を晒される恐怖」が入っている 。このことから、Z世代の行動意欲は身近なコミュニティに強く支えられる一方で、SNSによる失敗の可視化が挑戦への大きな心理的ブレーキになっているという現代的な課題が示されている。
挑戦の積み重ねが自己肯定感を育てるとZ世代も実感

挑戦経験の多さ・少なさが自己肯定感に影響を与えるかという質問に対し、Z世代の95%が「とても影響している」「やや影響している」と回答 。これは、Z世代が挑戦という具体的な行動とその積み重ねが、自身の内面的な自信を形成する上で不可欠であると明確に認識していることを示している。
「自分に自信の持てる経験不足」が自己肯定感の低さに繋がっている

自身の自己肯定感について、55%が「低い」と感じている実態が明らかに。その自己肯定感を高めるきっかけのトップは「成功体験」であり 、次いで「友人からの共感・いいね」や「笑い合える関係性」が続いている。大きな成功だけでなく、日々の小さなコミュニケーションが自己肯定感の向上に重要な役割を担っていることがわかる。
Z世代は自分を削る笑いよりも心地いい笑いを

「自虐ネタ」や「怠惰系」コンテンツを好んで視聴するかという問いに対し、54%が「好まない」と回答。。第一弾調査の「自虐への共感」とは異なり、「共感はするが、必ずしも好んで視聴するわけではない」というZ世代の複雑な心理が読み取れる。彼らは自分を削るような笑いよりも、心地よさを感じるポジティブなコンテンツを意識的に選ぶ傾向があるようだ。
自分だけでなく、面白いは共有する時代に。

面白いコンテンツを見た際、57%が友人やフォロワーに「共有したい」と回答しており 、共有意欲が高いことがわかる。「面白い」と感じるコンテンツの特徴としては、「予想外の展開」「共感できる」「日常の切り取り」がトップ3 。Z世代にとって面白いコンテンツは、個人で消費して終わるものではなく、他者と共有することで価値が増幅されるコミュニケーションツール。
Z世代は笑いによる癒しを求めている

笑いが自己肯定感やメンタルの安定に影響を与えるかという問いには73%が「ある」と回答。コンテンツを楽しむ際に最も重視するのは、「自分が気楽になれること」であり 、「他人と笑いを共有できること」や「SNSで使えるネタになること」を大きく上回っている。これは、Z世代が笑いをメンタルヘルスを保つための「癒し」や「セルフケア」の手段として明確に位置づけていることを示している。
今回の調査では、Z世代のSNS上でのコミュニケーションに対する意識も明らかになった。SNSで笑いを発信する際に最も意識することは「バズりやすさ」ではなく**「友達ウであり、身近なコミュニティ内での共感を優先している。また、85%が「笑いの感覚が世代によって違う」と感じており、83%が「SNSのアルゴリズムやトレンドが自身の笑いのセンスに影響している」と回答。SNSというメディア環境が、Z世代独自の笑いの感覚を形成しているといえる。
Z-SOZOKENは、この追加調査から、Z世代が挑戦を通じて自己を形成しつつも、その過程で生じる不安やストレスを、SNSを通じた「心地いい笑い」で癒している実態を明らかにしている。なお、追加調査データを含む「Z世代の笑いの感覚」の調査研究レポート完全版は、Z-SOZOKEN公式サイトよりダウンロード可能である。
調査概要
調査名: Z世代の笑いの感覚についての意識調査(追加調査版)
調査対象: 全国18歳~24歳の男女
調査期間: 2025年7月
調査方法: インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数: n=376
調査分析: Z-SOZOKEN(Fiom合同会社)
出典元:Fiom合同会社
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000104461.html



