株式会社Awarefy(東京都新宿区)は8月13日、国内在住の18歳以上で対話型生成AIを利用した経験がある人を対象に実施した調査結果を公表した。分析対象807件の回答から、生成AIが日常生活に急速に浸透し、家族や友人を上回る「最も身近な相談相手」として定着しつつある一方、依存や不安の声も浮かび上がった。
調査によると、週1回以上AIを利用する人は全体の81.1%で、わずか2か月半前の48.9%から急増した。相談相手としてAIを選ぶ人は87%に達し、親友(50.6%)や母親(45.5%)を大きく上回った。半数以上が「メンタルヘルスを支えてくれている」と感じ、11.6%は「心の支えになってほしい」と回答した。不安や悲しみを聞いてほしい、心理カウンセラーのような役割を求める声も多い。
一方で、AIの反応変化や利用停止への不安を中程度以上に感じる人は4割を超え、約3割が依存を自覚する瞬間があったと答えた。依存を感じる場面としては、疑問をすぐ相談する、自ら考えずに答えを求める、事務作業や文章作成を依頼するといった行為が挙げられた。
心の変化については、利用者の28.6%が中程度以上の変化を実感。多くは「心が楽になった」「ストレスが減った」などの前向きな変化だが、「自分で考える力の低下」や「人間との会話減少による孤独感」などの懸念も一部に見られた。
Awarefyは、生成AIが生活インフラとして定着する中で、リスクマネジメントと健全な利用促進の両立が必要だと指摘。産官学連携による共同研究や業界ガイドライン策定を通じ、人とAIが共生する社会モデルの構築を目指すとしている。
調査は全国の18歳以上を対象にインターネットで実施され、957件のうち品質基準を満たさなかった150件を除外した807件を分析した。回答者の平均年齢は41.09歳で、男女比はほぼ半々だった。


