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大ヒット上映中の映画「国宝」のロケ地である兵庫県豊岡市の出石永楽館で、映画小道具特別展示が8月5日からリニューアルされ、訪れた人々が作品の世界観をより深く味わえる空間に生まれ変わった。出石永楽館は明治期に建てられた芝居小屋で、国の登録有形文化財にも指定されている歴史的建造物だ。

今回のリニューアルでは、主演・吉沢亮さん演じる主人公・喜久雄と、横浜流星さん演じる俊介の楽屋シーンの撮影セットを館内に再現。来場者は実際に鏡台の前に座ることができ、劇中さながらの体験を楽しめる。さらに、作中に登場する小道具として、喜久雄が使用した鏡台や人間国宝・小野川万菊(田中泯さん)の楽屋にあった屛風絵、歌舞伎演目「二人藤娘」の歌舞伎絵なども展示されている。

また、舞台で使用される「藤の持ち枝」の貸し出しも行われており、永楽館の舞台に立って自ら演じることも可能。建物の外には、劇中に登場した役者の幟が立ち並び、映画と同じ景観を体感できる工夫も施されている。

映画「国宝」は、作家・吉田修一の同名小説を原作に、李相日監督がメガホンを取り、任侠の家に生まれながら歌舞伎の世界に人生を捧げた主人公の半生を描く壮大な物語。第78回カンヌ国際映画祭「監督週間」にも選出され、2025年公開の邦画実写作品で興行収入第1位を記録している。

展示は9月中旬頃まで出石永楽館で開催される予定で、終了後は出石家老屋敷に展示場所を移し、10月上旬に予定されている「永楽館歌舞伎」まで公開が続けられる。永楽館の開館時間は午前9時30分から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)で、木曜日は休館。入館料は大人400円、学生240円、中学生以下は無料となっている。

このほかにも、豊岡市内では複数の施設で映画小道具の展示が行われている。出石庁舎、図書館出石分館、旧福冨家住宅、いずし観光センターなどで劇中の貴重な品々を間近で見ることができる。展示内容は随時更新されており、映画の感動を余すことなく味わえる貴重な機会となっている。

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