写真家・安永ケンタウロス氏による個展**『水辺の肖像 waterside portrait』**が、2025年8月30日より東京・青山の「LIGHT BOX SATELLITE」にて開催される。
現在、北海道・東川町に住み、フライフィッシングをライフワークとする安永氏。本展では、主に川や湖といった自然の水が時々で見せた瞬間を捉えた、**「肖像(=ある特定の容貌)」**とも呼べる写真が厳選されている。
“手軽なもの”から“特定の作品”へ
本展で展示される写真には、水の温度や撮影地の緯度経度が明記されている。安永氏は「企図や目的は全くない」と話しているが、この数値の羅列は、安永氏が直接感じた水の冷たさや、水辺を歩いた特定の軌跡の記録であると考えられる。
これは、スーザン・ソンタグ著『写真論』にある「写真は模倣芸術の中では一番写実的で、したがって手軽なもの」という定義に対し、安永氏が自身の**「移動、行動」という行為を通して写真表現を“特定”する術であると読み取れる。



安永氏の移動や行動、そして感覚に加え、水の深さ、流れ、風、時刻、光の反射といった二度と同じ条件では訪れない環境の微細な変化が、一つ一つの写真にさらなる「特定の条件」を与えているのだ。そうして撮られた“容貌”は、写実的でありながら多面的で、見る者の心に強く訴えかけるダイナミズムを獲得している。
ARTIST STATEMENT
安永氏は、水辺の表情に自己を投影した光や影の存在を見ることがあると語る。そして、「それが語りかけてくるものは、あなた自身の心の声なのかもしれない」と鑑賞者に問いかけている。
今回の個展では、北海道を中心にまとめられた「水辺の肖像」を通じて、鑑賞者自身の内なる声に耳を澄ませてほしいと願う。
個展『水辺の肖像 waterside portrait』は、2025年8月30日より「LIGHT BOX SATELLITE」にて開催される。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000167509.html


