テキスト通話アプリ『Jiffcy(ジフシー)』を提供する株式会社穴熊(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:西村成城)は、7月30日よりAndroid版の提供を開始した。これにより、従来iOSユーザーのみに限定されていたJiffcyのサービスがAndroidユーザーにも開放され、iPhoneとAndroid間でのテキスト通話が可能となった。
『Jiffcy』は、文字を通じて音声通話のような臨場感を得られる新感覚のコミュニケーションアプリである。2024年7月に招待制を終了して以降、150カ国以上で展開され、累計トーク回数は2,600万回を突破するなど、急速にユーザーを拡大してきた。これまでAndroid非対応により一部のユーザーが利用できない状況が続いていたが、今回のリリースによって、OSの壁を越えたコミュニケーションが実現した。
Android版でもiOS版と同様の基本機能を備えており、テキスト通話をそのまま体験できる仕様となっている。ただし、現時点ではグループ機能は未実装であり、今後のアップデートで追加される予定である。Google PlayおよびApp Storeにてそれぞれダウンロードが可能だ。
同社が実施した利用傾向調査では、Jiffcyユーザーの年齢層ごとの特徴も明らかとなった。10代は知人からの紹介をきっかけに利用を始める傾向が強く、20代はSNSを通じて知ったという回答が多かった。また、テキスト通話の利用時間帯は世代を問わず22時台が最も多く、就寝前の時間帯に親密なやりとりをする傾向がうかがえる。
特に若年層においては、通常のメッセージングよりもテキスト通話機能を活用する傾向が顕著であり、10代の利用頻度は40代の1.8倍に達している。さらに、1トークあたりの平均継続時間も10代が40代の1.3倍と長く、フリック入力に慣れた世代がより積極的に利用している様子が浮き彫りとなった。
Jiffcyの特徴であるリアルタイムトークは、相手の反応を瞬時に感じ取れる設計となっており、電話のように相手を呼び出してから会話を開始する点が大きな特徴だ。入力中の文字が一文字ずつ表示されることで、声を出さずにリアルな感情のやりとりが可能になるという。こうした設計思想が、Z世代やα世代を中心とする若年層に支持されている背景にある。
コロナ禍を契機に、対面に近いコミュニケーションのニーズが高まったこともJiffcyの普及を後押ししており、日経トレンディ「スタートアップ大賞2024」では大賞を受賞するなど注目を集めている。今後、より多くのユーザーがリアルタイムで親密なつながりを求める中で、Jiffcyは第三のコミュニケーションツールとしての存在感を一層強めていくとみられる。


