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兵庫県姫路市に本社を構えるZept合同会社(代表社員:榎公志)は、最先端のAI技術を活用したビジュアルアートを展示する「AIギャラリー型オフィス」を開放した。この取り組みは、AIアートを通じて地域住民にテクノロジーを身近に感じてもらおうという試みで、企業オフィスを通行人が自由に鑑賞できる空間として転用したことが特徴である。

Zept合同会社は、AI活用によるシステム開発を得意とするIT企業で、中小企業向けのChatGPT入門ツール『ミカタAI』や、アニメーションを用いたAI研修プログラム『デジタルUPアカデミー』など、実用性と教育性を両立したプロダクトを展開してきた。今回のプロジェクトでは、AIという先端技術が遠い存在に感じられがちな現状に対し、見ること・触れることを通じてその距離を縮める仕組みを提案する。

オフィス内には幻想的な風景や未来的な建築、抽象的な構成など、AIが描き出す多彩な作品がパーテーションや壁に展示されている。これらは通行人が歩きながらでも視認しやすいよう工夫されており、日々登下校に通る小中学生をはじめとする地域住民が、自然と足を止めてアートに見入る様子が見られる。オフィスという機能的な空間が、地域の美術館のような役割を果たす場へと変貌した。

また、ギャラリー内には来場者が「こんな絵が見たい」といった言葉をカードに書いて投函できる仕組みも用意されており、その内容をもとにAIが新たな作品を生成し、デジタルフレームに展示するという参加型の体験も提供している。鑑賞者が共創者となるこの仕組みは、アートへの能動的な関与を促し、地域における創造的な対話の契機ともなっている。

この活動には地方テレビ局も注目しており、取材・放送も予定されている。単なるIT企業としての枠にとどまらず、地域教育や文化活動への貢献として社会的な注目を集めつつある。

Zept合同会社は今後、駅前広場でのAIアート体験イベントや、小中学生向けの画像生成ワークショップ、公共施設での共同展示なども展開予定である。これらの取り組みは、業務効率化や企業DXといったビジネス領域を越え、技術そのものが地域の暮らしを豊かにする社会インフラとして機能する可能性を示している。

同社の目指すのは、「人とテクノロジーの距離を縮める」ことを軸とした、持続的かつ地域密着型の未来づくりである。姫路の街角から始まったこの挑戦が、今後どのように広がりを見せるのか注目される。

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