東京ミッドタウン(東京都港区赤坂)は、秋の恒例イベントを一新し、「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025(東京ミッドタウン デザインライブ)」を2025年10月10日から11月5日まで開催する。2007年より「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」として親しまれてきたデザインイベントは、今年で18回目を迎え、名称と内容の両面で大きく刷新される。
新イベント「DESIGN LIVE」は、「あたりまえの日常が、おもしろくなるデザインイベント。」をスローガンに掲げ、日常に潜むデザインの本質に迫ることを目指す。生活と人生を意味する「LIVE」という言葉に込められたように、参加者は展示や体験を通じて、デザインが人と人、社会、空間、モノの「あいだ」をどのように結んでいるかを再発見する機会となる。
今回のクリエイティブディレクターには、日本を代表するグラフィックデザイナーの佐藤卓氏が就任。氏はロッテ「キシリトールガム」や明治「おいしい牛乳」などのパッケージデザインで広く知られ、NHK「デザインあ」シリーズの総合指導も務めてきた。佐藤氏は「日常をつないでいるのがデザインであり、その日常を少しゆさぶることで、新鮮な発見が生まれる」とコメントしている。イベントのキュレーターにはデザインジャーナリストの土田貴宏氏が参加。専門誌などで活躍する土田氏は、「関心の有無に関わらず、すべての人の生活にはデザインが関わっている」と語り、今回のエキシビションでは未来の日常を想像させる作品群が並ぶと明かしている。
メインコンテンツとなる「DESIGN LIVE EXHIBITION」では、AtMa、we+、山田紗子建築設計事務所、小泉創、竹下早紀、盛永省治、吉添裕人など、国内外で活躍するクリエイターや新進気鋭のアーティストが参加予定。プロフェッショナルから一般の来場者まで楽しめる本格的な展示が展開される。館内外ではその他多様なプログラムも実施され、訪れる人々の五感に働きかけるデザイン体験が期待されている。
また、イベント名の刷新に合わせてロゴデザインも新たに制作された。DESIGNの文字中に配置されたハート型のモチーフは「I=私・愛・気遣い」を象徴し、デザインが人や物の間を思いやりをもってつなぐ存在であるという思想が込められている。
東京ミッドタウンは、ショップやレストラン、美術館、ホテル、オフィスが集積する複合都市であり、都市と自然、文化と経済が融合する場として機能している。季節ごとのイベントやアートとの出会い、若手クリエイターの発掘などを通じて、来訪者に上質な体験を提供してきた。今回の「DESIGN LIVE」もその一環として、都市型文化のさらなる深化を図る狙いがある。
主催する三井不動産グループは、サステナビリティの観点から「産業競争力」「環境との共生」「多様性と包摂」など6つの課題を重点項目と位置づけており、本イベントもその理念の実現に貢献するものと位置づけられている。



