国立国際美術館（大阪市北区中之島）は、2025年6月28日（土）から10月5日（日）まで、2025年度最初のコレクション展となる「コレクション1」を開催する。本展は、特集展示「戦後美術の円・環」と通年展示「コレクション・ハイライト」の二部構成で、国立国際美術館が誇る多彩なコレクションの魅力に迫る。
特集展示「戦後美術の円・環」：戦後の日本美術に繰り返し現れる“まるい形”の謎に迫る
特集展示「戦後美術の円・環」では、円や環といった「まるい形」に焦点を当て、戦後日本美術におけるその多様な表現と意味を探る。単純でありながら奥深い「まるい形」は、幾何学的でありながら角がなく、しかし有機的形態のようには不定形でもないという、ある意味「どっちつかず」な存在として、多くの美術家によって繰り返し用いられてきました。本特集展示では、この“まるい形”が戦後美術においていかなる役割を担ってきたのか、複数の視点から考察を試みる。
出品作家には、青木野枝、池田龍雄、草間彌生、工藤哲巳、杉本博司、高松次郎、中西夏之、李禹煥といった日本を代表する作家に加え、エンリコ・カステラーニ、マルセル・デュシャンといった海外の巨匠も名を連ね、多角的な視点から「まるい形」の魅力に迫る。
通年展示「コレクション・ハイライト」：国内外の近現代美術の諸相と新収蔵作品
一方の通年展示「コレクション・ハイライト」では、国立国際美術館を代表する所蔵作品に加え、近年新たに収蔵された作品群が紹介される。ポール・セザンヌやマックス・エルンストといった19世紀末から20世紀初頭にかけての巨匠から、ヨーゼフ・ボイス、村上隆といった現代美術の重要作家、さらにモーリーン・ギャレスやマリア・ファーラといった新進気鋭の作家まで、幅広い時代と地域を横断する作品を通して、近現代美術の多様な様相が浮かび上がる。
特に注目したいのは、近年収蔵された作品の数々。2024年度に収蔵された田部光子《ヤマトタケルノミコト》（1950年代）や森本紀久子《親切な逆夢》《変身》（ともに1963年）、モーリーン・ギャレス《レイト・オーガスト》（2024年）のほか、2022年度収蔵の今井祝雄《作品－円A》《作品－円D》（ともに1964/2012年）など、当館で初めて公開される作品も多数展示される。
開催概要
会 期：2025 年6 月28 日（土）‒ 10 月5 日（日）
会 場：国立国際美術館 地下2 階展示室（〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-55）
開館時間：10：00 ‒ 17：00、金曜・土曜は20：00 まで ※入場は閉館の30 分前まで
休 館 日：月曜日（ただし、7 月21 日、8 月11 日、9 月15 日は開館）、7 月22 日、8 月12 日、9 月16 日
主 催：国立国際美術館
協 賛：公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
観 覧 料：一般 430 円（220 円）、大学生 130 円（70 円）
（ ）内は 20 名以上の団体料金
高校生以下・18 歳未満・65 歳以上無料（要証明）
心身に障がいのある方とその付添者 1 名無料（要証明）
夜間割引料金（対象時間 : 金曜・土曜の 17：00 ‒ 20：00）一般 : 250 円 大学生 : 70 円
本展は特別展「非常の常」（会期：6 月 28 日～ 10 月 5 日）の観覧券でご観覧いただけます。
無料観覧日 6 月28 日（土）、7 月5 日（土）、8 月2 日（土）、9 月6 日（土）、10 月4 日（土）
関連イベント：ギャラリー・トーク等開
