家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンの「注視」を測定するREVISIO株式会社は、2025年4月に放送されたテレビCMの独自「アテンション(注視)データ」を分析し、視聴者の視線をくぎ付けにしたテレビCMのランキングを公開した。

テレビCM「アテンション」ランキングとは


このランキングは、地上波関東キー局で放送されたテレビCMを対象に、クリエイティブの評価指標である「Cスコア(クリエイティブスコア)」を基に作成されるものだ。Cスコアが高いほど、アテンション(=注視)を獲得していた、つまり視聴者の目線を画面にくぎ付けにしていたCMであることがわかる。

4月のトップはアイフル「お金は賢く使うA」篇


2025年4月のランキングで1位を獲得したのは、アイフル「お金は賢く使うA」篇である。大地真央さんと今野浩喜さんによる「凛とした女将」シリーズの第26弾にあたるこのCMは、今年3月に初回放送があり、4月のランキングで堂々の1位となった。アイフルのCMはシリーズを通して高いアテンションを獲得しており、第25弾のアイフル「鮨屋の大将女将」篇も2月のランキングで1位を獲得している。毎回視聴者を惹きつける要素が多く盛り込まれた構成が特徴だ。

新生フィナンシャル レイク「サングラスが無い」篇にも注目

また、4位にランクインした新生フィナンシャル レイク「サングラスが無い」篇にも注目が集まっている。これまでの「レはレイクのレ」というテーマを一新し、「無い」をテーマとしたCMシリーズが始動した。シリーズ第1弾となるこのCMには、千鳥のおふたりに加え、ゲストとしてタモリさん、Mr.マリックさんが出演している。レイクのCMも毎回高い注目度を獲得していることで知られている。

今月のピックアップCM:ROKI MATOI TONE UP MASK「まとえ。MATOI」篇

月間ランキングで5位にランクインしたROKI MATOI TONE UP MASK「まとえ。MATOI」篇も注目すべきCMである。ROKIマスクの先進的なデザインと高い機能性を視覚的に表現するため、冨永愛さんをはじめYOUさん、アオイヤマダさん、10colorsが出演している。

このCMを毎秒Cスコアの波形データで確認すると、視聴者をくぎ付けにする複数の要因が見えてくる。

アテンションポイント ~視聴者をくぎづけにする理由を深堀り!~

【冒頭~6秒目】インパクトのあるBGM
スクラッチのような音と壮大なBGMから始まり、6秒目からは歌詞が入ることでさらに聴覚に刺激を与えている。これにより、冒頭での注視の獲得に成功していると言える。

【7秒目以降】細かいカット割り
テンポ良く次々とシーンが変わり、視聴者を飽きさせない演出がなされていた。すべての出演者がマスク姿であるという点も、視聴者に違和感を覚えさせ、注視獲得の要因となった可能性が高い。

【ラストカット】オレンジ色の背景に企業ロゴ
ロック調のBGMが終盤に向けて盛り上がるにつれて注視も上昇している。CMの最後に企業ロゴが露出されるシーンは通常注視が落ちやすい傾向にあるが、BGMの勢いに視聴者が画面に惹きつけられた可能性がある。急にオレンジ色の背景に転換したことも、視線をくぎ付けにする要因となったと思われる。

CM全体を通して注視を集めるポイントがいくつも散りばめられていた。注視の山と谷がいくつか見られる波形ではあるものの、アテンション獲得に有効な演出を要所に配置することで、最後まで視聴者の視線をくぎ付けにすることができている。特に、商品名と企業ロゴを高いアテンションを集めた状態で訴求できている点は、認知獲得効率を高めるために非常に有効なCMであったと言えるだろう。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000157.000051361.html