クリエイターとクライアントをつなぐポートフォリオECサービス「ENRAI(えんらい)」が、2025年5月30日より「1P作画コンテスト」を開催している。漫画家・あららぎ菜名が描き下ろした現代ラブコメ漫画の1ページネームを元に、参加者が自由な発想で作画を行い、作品として仕上げる形式のコンテストだ。エントリーはENRAI公式サイトにて受け付けている。

「ENRAI」は、株式会社ブックリスタが運営するクリエイターポートフォリオECで、東京都港区に本社を置く。あらゆるジャンルのクリエイターが、自らのスキルや個性、仕事に対する姿勢までを含めて発信し、クライアントとの出会いを実現することを目指している。

今回のコンテストは、そんなENRAIの理念に沿うかたちで実施される。審査には、『東京藝大ものがたり』で知られるあららぎ菜名に加え、講談社「アフタヌーン」編集部の編集者・高橋正敏が参加。プロ・アマチュアを問わず、漫画を描くすべての人に門戸が開かれている。応募期間は2025年5月30日から6月13日17時59分までと短く、迅速な作画力が問われる挑戦的な内容だ。

優秀な作品には、最優秀賞1名にAmazonギフト券3万円とENRAI内でのピックアップ紹介、優秀賞最大5名にも同5千円分のギフト券と紹介特典が贈られる予定で、結果発表は7月末を予定している。ネームの配布および投稿の詳細は特設サイトに掲載されており、ENRAI内のポートフォリオを活用した応募が必要となる。

あららぎ菜名は、東京藝術大学デザイン科卒業後に『抑死者』で商業デビューし、エッセイやラブコメ、ダークファンタジーまで幅広く手がける漫画家。現在は新作漫画の執筆を進めながら、受験生向けのデッサン教室もオンライン・対面で開講するなど、後進の育成にも力を注いでいる。今回の審査に際し、「応募作品を通じて多くの学びが得られ、自分自身の財産になる。ぜひ楽しんで挑戦してほしい」と応募者に向けてメッセージを寄せた。

また、共同審査員の高橋正敏は、数々のヒット作を担当してきた編集者として、「正解にとらわれず、自分の好きやアイデアを思いきりぶつけてほしい」とエールを送る。

ENRAIプロデューサーのナカタニも、今回の開催にあたって「短期間でどこまで描けるか」という実践的な挑戦が込められているとしながらも、「描けない自分だからこそ、応募者に対する尊敬と期待は大きい」と語る。未来の連載作家が生まれるきっかけになればとの想いが、このコンテストには込められている。

新たな才能との出会いを目指し、1ページという限られたスペースで参加者それぞれの「好き」や「夢」が試される本企画。自らの感性を1枚の原稿にぶつける挑戦に、今こそ踏み出してみてはいかがだろうか。