株式会社ドローンショー・ジャパン(本社:石川県金沢市、代表取締役:山本雄貴)は、ドローンの飛行・発光演出と花火の打ち上げ、さらには音楽をリアルタイムで統合制御する演出技術について、特許第7538562号を取得したと発表した。この特許は、「演出パターン生成装置、演出パターン生成方法及び演出パターン生成プログラム」と題され、音楽の特徴に応じた演出パターンを自動で生成・構成する点に革新性がある。

この技術の最大の特長は、音楽のリズムやテンポといった音響情報を解析し、それに連動する形でドローンの動きや光のパターン、さらには花火の打ち上げを自動生成する点にある。従来は手動で個別に制御されていた演出が、本技術により統一感のある空間演出として自動的に展開されるようになる。また、演出パターンは複数の動作パターン群から音楽の内容に応じて選定され、会場の観客から最も効果的に見えるように調整されるため、没入感の高い観賞体験が可能となる。

さらに注目すべきは、演出効果を「観客体験価値」として数値化し、広告価値として活用できる点である。この仕組みでは、来場者数やオンライン視聴者数に応じてスコアが付与され、それをもとに広告主に対する請求額を自動的に算出できるよう設計されている。演出技術と収益モデルを一体化させた構成は、エンターテインメント業界における新たな収益機会を生み出す可能性を秘めている。

今回の特許出願を担当した弁理士法人白坂の創業者である白坂一弁理士によれば、本特許は特許庁からの拒絶理由通知を受けることなく一発で登録されており、その独自性と新規性が高く評価されたという。白坂氏は、飛行体の動きと発光、さらに花火の打ち上げを音楽と統合して制御する技術は唯一無二であり、今後のライセンス提供についても検討を進めていく方針を示している。

ドローンショー・ジャパンは、自社開発の専用機体「DSJ MODEL-X」を用いて、全国各地で300回を超えるドローンショーを実施してきた。アニメやスポーツイベントとのコラボレーション、万博関連のプロモーションなど、多岐にわたる分野で演出実績を持つ。現在では、花火やレーザー、プロジェクションマッピングなどとの複合演出によって、観客に新たな感動体験を提供している。

ドローンショーは、数百から数千機のLED搭載ドローンが夜空に舞い、文字やロゴ、3D映像などを精緻に描き出す次世代のエンターテインメントである。GPSによる位置制御と高精度な飛行技術により、安全かつダイナミックな演出が可能となっており、企業プロモーションや地域イベントなどへの活用が急速に広がっている。

今回の特許取得により、ドローンショー・ジャパンは、日本発の次世代空間演出技術として、さらなる事業拡大と国際展開を見据えている。ドローンと花火、音楽の融合による演出が、新たな感動と価値を生み出す未来型エンターテインメントとして、世界へ羽ばたく日は近い。