港区立産業振興センターは、シード期およびプレシード期のディープテックスタートアップを対象とした実践的なビジネス支援プログラム「MINATO Liberal Arts for Deeptech Startup」の参加企業募集を開始した。本プログラムは2025年7月から11月までの5か月間にわたり実施され、応募締切は5月15日23時59分となっている。

本プログラムは、スタートアップが持つ無形資産であるアントレプレナーとしての人的資本や技術革新に基づく知的財産を最大限に活用し、事業戦略と金融戦略の両面から経営力を高めることを目的としている。プログラムには、プロフェッショナル講師陣や実務経験豊富な現役経営者を招き、実践的なビジネスリテラシーの習得を支援する。また、個別メンタリングによる伴走支援やネットワーキングを通じて、参加企業の事業推進を後押しする体制も整っている。

プログラムを通じて提供される支援内容は、イノベーションを基礎とした全10回の実践的セミナー、個別相談型のメンタリング、企業間や講師陣とのネットワーキングの機会、活動拠点や広報の場の提供など多岐にわたる。定員は10社を予定しており、応募資格としては、港区内に拠点を構えているか、今後拠点設置を予定しているスタートアップで、ディープテック分野に取り組む企業であることが求められる。なお、事業ステージを問わず、すべてのスタートアップが応募可能とされている。

選考を通過した企業には、7月からプログラムが開始され、12月4日には成果発表の場としてデモデイが開催される予定となっている。応募は公式ウェブサイトから受け付けており、問い合わせはMINATO Accelerator事務局(株式会社キャンパスクリエイト)まで可能である。

本プログラムの主催は港区立産業振興センター指定管理者「みなと・キャンパス・リログループ」で、事業担当は株式会社キャンパスクリエイトが務め、運営には株式会社アカデミックギャングスターが携わっている。

港区立産業振興センターは2022年4月に札の辻スクエア内に開設された施設で、企業・人・地域をつなぐ未来志向の産業支援拠点として、多様なビジネス支援機能を備える。コワーキングスペースや製造支援設備が整ったビジネスサポートファクトリー、会議室やホールなどの貸出施設も提供しており、スタートアップやフリーランス、クリエイターなどの多様な人材が活用している。

株式会社キャンパスクリエイトは、電気通信大学の技術移転機関(TLO)として、企業と大学との橋渡しを担う産学官連携の推進役である。企業の技術ニーズと大学の研究成果をマッチングし、新規事業の創出を支援しており、2021年にはKAIKA Awardsで特選紹介事例としても表彰された実績を持つ。

今回のビジネスアーキテクトプログラムは、港区と連携したオープンイノベーション支援の一環として、将来有望なディープテックスタートアップの育成と事業化の加速を目指している。