オンラインイラスト教室「アタムアカデミー」(東京都港区)は、趣味や仕事でイラストを描いている182人を対象に「イラスト学習の壁に関する意識調査」を実施し、ランキング形式でその実態を明らかにした。調査は2024年3月19日〜4月2日にインターネット上で行われた。

調査によると、イラストを描き始めたときにもっとも多くの人が難しさを感じたのは「バランスが悪くなる」(46.7%)という回答だった。人体の比率やパーツ配置の難しさに悩む声が多く、全体の構図をとらえる力の必要性がうかがえる。

2位には「思った通りに線が引けない」(18.1%)、3位には「デジタルツールの操作」(11.5%)が挙がった。アナログからデジタルへの移行で、思うように描けないというストレスを感じる人も多いようだ。

さらに、現在もっとも難しいと感じる課題としては「オリジナルが描けない」が18.1%で1位にランクイン。模写はできても、独自の表現に苦戦するというクリエイターならではの悩みが浮き彫りとなった。2位は「構図を再現できない」(14.3%)で、頭の中のアイデアを形にする力の不足が課題として見られる。

また、「イラストを描くのが難しいときの解決策」としては「YouTubeで描き方を調べる」(31.9%)、「他の人のイラストを見る」(31.3%)が上位に。無料で多くの情報が得られるYouTubeやSNSを活用し、自らスキルアップを図る姿勢が見られた。

一方、学習を続ける上で「どんなサポートがほしいか」を聞いたところ、「作品に対するフィードバック」(30.8%)が最多に。個別のアドバイスや添削を通じて、自身の弱点や改善点を把握したいという声が目立った。次いで「初心者向けの基礎講座」(25.3%)も人気を集め、基礎固めへの需要の高さが明らかになった。

イラストレーターで漫画家の白ふくろう舎氏は調査結果について、「描き手が感じている壁には、練習だけでなく情報やアドバイスを受ける環境も大切」とコメントしている。

イラスト学習における悩みは多岐にわたるが、同じような壁を感じている人は少なくない。必要なのは、孤独にならず、自分に合った方法で学び続けることかもしれない。

調査詳細・引用元:アタムアカデミー公式サイト