キャプテラが世界11カ国の会社員2716名を対象に実施した「仕事に要するコスト調査」。リモートワークにかかる経費について聞いている。
まとめ
1.日本の従業員の約3割が「ここ1年間仕事にかかる経費が増えたと感じる」
2.給料減額を伴うリモートワークは81%が受け入れられない
3.ホームオフィス用品「企業が負担すべき」と考える従業員79%
1、日本の従業員の約3割が「ここ1年間仕事にかかる経費が増えたと感じる」
日本では40年ぶりのインフレにより生活のあらゆる面に影響が現れていますが、仕事にかかる費用にはどのように影響を及ぼしているのだろうか?日本の従業員245人を含む世界11カ国2,716人の従業員に、ここ1年仕事にかけた経費の増減を聞いた。
Q.「現在の仕事に関わる個人的な費用を考慮した上で、過去12ヶ月間の経費はどのように変わりましたか?」
注)端数処理により、合計が100%にならない場合がある。
日本の会社員
増えた(29%)
減った(5%)
変わっていない(66%)
世界11カ国の平均
増えた(60%)
減った(4%)
変わっていない(37%)
近年の物価上昇にかかわらず日本の回答者の66%がこの1年間仕事にかけた費用に変わりはなかったとしている一方で、世界11カ国平均では回答者の60%が経費が増えたとしました。しかしインフレの影響か仕事にかかる経費が増えたと報告した日本従業員が29%、約3分の1と少なくないのも着目すべき点です。続いて、現在の給料が仕事にかかるコストをカバーできているか質問した。
Q.「現職の給与・収入は、仕事にかかる支出に追いついていると思いますか?」
(日本の従業員の意見)
はい、追いついている(37%)
いいえ、追いついていない(63%)
先ほどの質問で従業員の約3分の1が、仕事にかかる費用が増えたと感じていることが明らかになったが、63%が現在受け取っている給料がその費用に追いついていないと感じていることがわかった。
2、給料減額を伴うリモートワークは81%が受け入れられない
仕事にかかる費用の削減案として、交通費をカットできるリモートワークやハイブリッド勤務がよく挙げられますが、現在オフィス勤務する従業員はその導入にどう感じているのだろうか?在宅勤務できる代わりに給与カットを提案された場合どう応じるか、従業員の意見を聞いた。
Q.「リモートワークを導入(または継続)する代わりに、給料が減額されることを受け入れられますか?」
注)端数処理により、合計は100%にならない。
減給は受け入れられない(81%)
5%までの減給(11%)
10%までの減給(5%)
10%以上の減給(4%)
リモートワーク導入の代わりに減給を提示された場合、日本の従業員の81%が受け入れられないとしていており、リモートワーク導入時の減給は従業員エンゲージメントに良い影響を与えないことが明らかとなった。
3、ホームオフィス用品「企業が負担すべき」と考える従業員79%
在宅勤務にはパソコンをはじめ様々な機器や環境作りが必要ですが、一体その費用は誰が負担すべきなのでしょうか。日本の従業員の意見を項目ごとにまとめた。
Q.「以下のリモートワークにかかる費用は、企業が負担すべきだと思いますか?それとも、従業員が負担すべきだと思いますか?」
注)端数処理により、合計は100%にならない。
オフィス用品
企業が負担(79%)、従業員が負担(9%)、企業と従業員で分担(13%)
オフィス機器
企業が負担(76%)、従業員が負担(11%)、企業と従業員で分担(14%)
パソコン
企業が負担(72%)、従業員が負担(11%)、企業と従業員で分担(13%)
パソコン周辺機器
企業が負担(72%)、従業員が負担(14%)、企業と従業員で分担(14%)
携帯電話・スマホ
企業が負担(70%)、従業員が負担(16%)、企業と従業員で分担(14%)
オフィス家具
企業が負担(47%)、従業員が負担(33%)、企業と従業員で分担(20%)
ネット通信量
企業が負担(45%)、従業員が負担(29%)、企業と従業員で分担(27%)
公共料金
企業が負担(35%)、従業員が負担(39%)、企業と従業員で分担(27%)
従業員が「企業が負担すべき」と考える在宅勤務費用には、オフィス用品 (79%)、プリンターや照明機器などのオフィス機器 (76%)、パソコン (75%)、パソコンの周辺機器 (72%)、そして通話プランを含むスマホ・携帯電話関連の経費 (70%) が挙げられた。
今回の調査では、日本の従業員の6割以上が「給料が仕事の経費に追いついていない」と感じていることや、リモートワークの働きやすい環境作りにおいて多くの必要機器は企業が負担すべきと考えていることが明らかになりました。企業は出来るだけ従業員のコスト負担を軽減して、給料と仕事にかかる費用の最適なバランスを図ることの必要性が示されている。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000112974.html