ビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hitsは、無形商材の営業をしたことがある男女65人に「無形商材営業のやりがい」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめた。

調査概要
調査対象:無形商材の営業をしたことがある方
調査期間:2023年3月12~28日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:65人(男性41人/女性24人)
回答者の年代:20代 21.5%/30代 52.3%/40代 10.8%/50代 10.8%/60代以上 4.6%

無形商材の営業のやりがい1位は「個人の力が問われる」

無形商材の営業をしたことがある65人にやりがいを聞いたところ、1位は「個人の力が問われる(19人)」でした。以降、2位「達成感が大きい(15人)」、同率3位「柔軟な営業ができる(13人)」「顧客の役に立てる(13人)」、5位「成果が見えやすい(6人)」の結果となった。「個人の力が問われる」と答えた人が多数。個人の力が問われるからこそ、契約できたときの達成感も大きくなると考えられる。「顧客の役に立てる」など、顧客との関係性にやりがいを見出している人もいた。

1位 個人の力が問われる

・商品ではなく自分を見て買ってもらえるので、人間力が磨かれるところにやりがいを感じました(33歳 女性 金融商品の営業)
・人によって伝える内容が違うため、成果の差が出やすく、売れると自信につながる(36歳 女性 ネット広告の営業)
・目に見えない商材を提案するので、営業する側のスキルによって提案方法がたくさんある(38歳 男性 広告代理店の営業)

無形商材の営業では目に見えない商材を売るため、営業担当者の力量によって大きく売り上げが変わるといわれている。自分なりに工夫した営業方法を試せるため、「営業力や提案力を磨きたい」と考える人にとっては、やりがいのある仕事だといえる。「商品ではなく人間を見てもらえる」「人間力が問われる」というコメントも複数あった。

2位 達成感が大きい

・イメージをもってもらうことが必須で、有形商材より難しい分、獲得できたときの達成感が大きかったです(24歳 男性 SNS運用代行の営業)
・形のないものだからこそ販売が難しく、売れるとうれしい(33歳 女性 証券会社の営業)
・企業がこちらのセールストークに納得して、広告を出してくれた時の達成感(68歳 男性 広告代理店の営業)

契約がとれたときの喜びは、有形商材の営業でも同じ。ただ「形がないものを顧客にイメージさせて売る」という無形商材独特の難しさがあるため、売れたときの喜びがより大きいと感じている人が多数。また無形商材は契約金額が高額になるケースが多いため、高額な商材が売れたという喜びもあるようだ。

3位 柔軟な営業ができる

・お客さんの要望を、ひとつのデザインパースに落とし込めるところ(28歳 女性 展示会のブースデザイン提案)
・クライアントの要望や悩みを聞いて課題を解決する「オーダーメイドの仕事」ができることです(54歳 男性 人材派遣の営業)

無形商材の場合は、顧客に合わせて商材をアレンジできるケースも多い。必要なオプションをつけたり不要なサービスを外したりできるほか、ときにはイチからサービスを作り上げることもあるだろう。本当に顧客が求めている商品を提供できることにやりがいを感じる人も多いとわかった。

無形商材の営業に向いていると思う人は67.7%

無形商材の営業をしたことがある65人に「無形商材の営業に向いていると思うか」と聞いたところ、「とても向いている」「まあ向いている」と答えた人が67.7%で多数派となった。無形商材の営業にやりがいを感じ、「向いている」「楽しい」と感じている人が多いとわかる。

<無形商材の営業に向いている理由>

・無形商材は実際に見たり触ったりできないので、いかに想像してもらうかが大事になってきます。想像をかきたてるように話したり、必要なデータを集めたりすることが楽しかったからです(24歳 男性 SNS運用代行の営業)
・相手を思いやる心と聞く耳がもてる「聞き上手」な人には向いているからです(28歳 男性 保険の営業)
・イメージをもってもらう話し方が得意なので(33歳 女性 ウェディングプランナー)
・人の懐に入るのが得意なので(38歳 男性 学習塾の営業)
・言語化と図解化が得意。プレゼンが好き(41歳 男性 授業・カリキュラム考案の営業)

「向いていると思う」という人からは、「聞き上手だから」「イメージをかき立てる話し方ができるから」などの回答が寄せられた。無形商材の営業では「相手のニーズを正確に把握する力」と「目に見えない商材のメリットを説明できる力」がポイントになるとわかる。話すのが上手なだけではなく、データや図を使って視覚的・直感的に伝える力も必要となるでしょう。また「実際に成績が出ていて楽しいから向いていると思う」というコメントもあった。

<無形商材の営業に向いていない理由>

・正解がないので、自分のアイデアを信じ切る力が必要。ときには上司や取引先から反対されても自分の意見を通す必要があるけれど、意志を強くもてなかったので(29歳 女性 広告代理店の企画営業)
・成果が数字で分かりやすくでるので、ストレスに感じることが多かった(30歳 女性 生命保険の営業)
・無形なので「絶対に必要なものではない」と感じることがある(35歳 男性 金融商品の営業)
・話し下手なのでなかなかうまくいかない(38歳 女性 求人広告の営業)
・保険がお客様のお役にたてるかどうかは、購入いただいてから何十年も先のことになります。転勤があるなどお客様をずっと見続けることが難しいケースも多く、向いていないと思っています(49歳 女性 生命保険の営業)

「向いていないと思う」という人からは、「説明が下手だから」「商材そのものの価値を疑問視してしまう」などの回答が寄せられた。無形商材では、高い会話力やコミュニケーション能力が求められるため、「話下手だから」と思っているとツラいでしょう。また商材に自信がないと、堂々と勧められないようだ。

「購入後のフォローが重要な商材なのに、異動のせいで長期的なフォローが難しい」など、商材の性格と会社の仕組みとの兼ね合いに不満を感じている人も。「営業成績を比べられるのがストレス」など、有形・無形にかかわらず「営業職そのものが向いていない」と感じている人も多くなっている。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000186.000041309.html