就職活動・転職活動をしたことがある501人を対象に「入社前にブラック企業を見抜く方法に関する意識調査」が実施され、ランキングが発表された。

ブラック企業とは、「コンプライアンス意識が低く、極端な長時間労働やノルマがあったり、サービス残業やハラスメントが横行していたりする企業」の総称です。就職や転職にあたり「ブラック企業は避けたい」と考える人は多いだろう。しかしブラック企業かどうかを見抜くのは、なかなか難しいもの。今回、株式会社AlbaLinkが運営する訳あり物件買取プロは、就職活動・転職活動をしたことがある501人を対象に「入社前にブラック企業を見抜く方法」についてアンケート調査を実施した。

調査概要
調査対象:就職活動・転職活動をしたことがある人
調査期間:2023年3月5日~16日
調査機関:株式会社AlbaLink https://albalink.co.jp/
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:501人(女性255人/男性246人)
回答者の年代:20代 24.6%/30代 37.9%/40代 26.5%/50代 8.4%/60代以上 2.6%

調査結果サマリー
・ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をした人は67.3%
・入社前にブラック企業を見抜く方法1位は「求人内容をよく読む」

ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をした人は67.3%


引用元:https://wakearipro.com/black-companies/

就職活動・転職活動をしたことがある501人に「ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をしたか」と聞いたところ、「気にした」と回答した人が67.3%で多数。ブラック企業に入社すると、長時間労働やハラスメントで心身とも疲弊する可能性がある。短期間での離職につながる可能性もあるため、ブラック企業よりもホワイト企業がいいと考える人が多いのは納得。では、就職・転職活動の際にブラック企業かどうかを「気にした理由」「気にしなかった理由」を、具体的な回答をもとに紹介する。

ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をした理由

・自分にとってワークライフバランスが大事だから(23歳 女性)
・ブラック企業だと、残業が多く給与は安いから(26歳 男性)
・結婚後も長く続けるつもりで会社を探していたので。ブラック企業に就職してしまったら、長く続けられないと思った(34歳 女性)
・転職回数が多かったので、「最後の就職先にするぞ」と言う気持ちで探していたから(38歳 女性)
・最初の会社がブラック企業だったので、ブラック企業への転職はなんとしても避けたいと思っていた(46歳 男性)

「長く続けたかった」「ブラック企業に入ると体力的・精神的にしんどいから」などの回答が寄せられている。転職が一般的になってきているとはいえ、環境の良い会社なら長く働きたいと考えている人は多いようだ。過去にブラック企業で働いた経験があってツラさがわかるだけに、ブラックは避けたいと切実な気持ちで転職活動していた人もいた。

ブラック企業かどうかを気にせず就職・転職活動をした理由

・早く職につきたかったので、条件に合いそうなところを優先して探していました(29歳 女性)
・自分自身がやりたいことかどうかを重視していました(32歳 男性)
・若かったため「とりあえず仕事に就ければいいや」と軽く考えていた(35歳 女性)
・とにかくお金が必要だったので、気にしている暇はなかった(48歳 男性)
・実際に働いてみないとわからないから(53歳 男性)

労働条件やコンプライアンス意識よりも、「早く仕事に就けること」や「業務内容」を優先した人も多数。「就職・転職活動中の情報収集では、ブラックかどうか見抜けない」「どんな企業でも多少はブラックな部分がある」と諦めている人も目立ちました。ブラック企業かもしれないと覚悟して入社した人も多いようだ。一方で、あまり深く考えていなかったというケースもあり、入ってから「もっと注意しておけばよかった」と後悔した人もいる様子。

入社前にブラック企業を見抜く方法1位は「求人内容をよく読む」


引用元:https://wakearipro.com/black-companies/

「入社前にブラック企業を見抜く方法」を聞いたところ、1位になったのは「求人内容をよく読む(118人)」。2位「ネットの口コミを調べる(110人)」、3位「面接で違和感を探す(103人)」、4位「社内・社員の雰囲気を知る(93人)」と続いている。求人広告や口コミなどのネット情報でも、ブラック企業かどうかを判断できると考えている人が多いとわかります。最近は口コミサイトやSNSで「A社はブラック」「B社でハラスメントがある」といった情報が瞬時に広まるからだろう「ネットで予習し面接や見学で確かめる」という合わせ技も使えそうだ。

1位 求人内容をよく読む

・求人票をよく読むこと。「若手が活躍」「アットホームな職場」という記載がある場合はブラック企業のイメージがある。みなし残業の有無や時間も確認している(28歳 女性)
・募集要項をよく見て、「最初から給料が高すぎる」「年間休日が少なすぎる」などは確認しておく(32歳 女性)
・誠意が感じられない募集要項の会社は選択肢から外していました。「誤字脱字」「説明があやふや」「口調が攻撃的」などから判断しました(52歳 男性)

2位 ネットの口コミを調べる

・口コミサイトにはある程度真実があると思う(26歳 女性)
・会社の口コミが記載されているサイトを確認する(33歳 女性)
・転職系口コミサイトは役に立つと思います(40歳 男性)

3位 面接で違和感を探す

・人事担当者の「人当たりの良さ」だと思います。「人事は人当たりが良くて当たり前」と思うかもしれませんが、当たり前もできていない会社はブラック企業である可能性が高いと思われます(27歳 男性)
・面接で会話のキャッチボールができるか。不都合な質問をした際、スルーされたり回答をうやむやにされたりしないか(33歳 女性)
・面接で質問をしまくる。残業時間やみなし残業制などの質問で顔色が変わったり、面接官同士が目配せして苦笑したりするところから推測してみます(45歳 男性)

4位 社内・社員の雰囲気を知る

・説明会などで、社員同士の関係性を見る。ギスギスしているのもダメだが、仲が良すぎて「なあなあ」なのも仕事とプライベートの切り替えができていなさそうで危険(27歳 女性)
・会社見学を行い、社員さんたちの表情を見る(32歳 女性)
・面接時の待機時間に、社員同士の会話や仕事ぶりを観察する。学生のクラブ活動みたいな上下関係を感じた場合は、辞退を検討します(45歳 男性)

5位 離職率を調べる

・新人が離職していないかを聞いたり調べたりする(27歳 女性)
・求人情報を出す頻度が高いと、「人が足りていない」「入ってもすぐ辞めている」と想像できるので避ける(40歳 男性)
・しょっちゅう求人が出ているなど、入れ替わりの激しいところは避けます(54歳 女性)

ブラック企業を見抜く方法としては「求人内容をよく読む」「ネットの口コミを調べる」などの方法が多く挙がった。また「新規オープン」などの特別な理由がないのに求人広告が頻繁に出ている場合は、離職率が高いのかもしれない。現役社員に話を聞いたり会社見学したりするのが難しい場合でも、ネットで「ブラック企業かもしれない会社」を見抜くための情報は集められる。ただ、実際に職場を見学したり社員に会ったりしたときの違和感や直感も意外に頼りになるもの。可能ならば、ネットだけではなくリアルな情報も集めてみるのがおすすめ。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000055654.html