ボスアーキテクト株式会社は、ブロックチェーン関連の開発案件数に関する情報を発表した。
同社が運営する案件情報サイト「エンジニアスタイル東京」に掲載された10万件以上のデータを分析。2022年9月には713件だったブロックチェーン関連の開発案件数が、2023年2月には1211件にまで増加したことがわかった。増加率は約1.7倍で、ブロックチェーン開発の需要の高まりを反映した結果となる。また、ブロックチェーン関連の開発に使用されるプログラミング「Solidity」を活用した開発案件数は2022年9月に53件に対し、2023年2月には101件とほぼ倍増している。
ブロックチェーン周りの動向
Web3への注目の高まりを受け、ブロックチェーン周りの開発が活発化している。Web3とは、分散型Webのことで、ユーザーが自分自身のデータを管理し、オンライン上で自己主導的な活動を行うことを可能にする技術。Web3は、ブロックチェーン技術を中心とした分散型システムの構築に利用されており、以下にWeb3と関連したブロックチェーン開発の動向を解説する。
スマートコントラクトの発展
スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で実行されるプログラムであり、自動的に条件を判断して契約やトランザクションを実行できます。スマートコントラクトは、Web3の分散型アプリケーション(DApps)開発に必要不可欠な要素であり、最近では、スマートコントラクトの自動生成や検証など、さまざまな技術が開発されている。
デーセントラライズドファイナンス(DeFi)の発展
DeFiは、ブロックチェーン上で実行される金融サービスで、Web3の分散型金融システムの一つです。最近では、DeFiに関連するスマートコントラクトの開発や、DeFiの構成要素である暗号資産の価格変動を予測するための機械学習モデルの構築など、多岐にわたる技術開発が行われている。
ノンファンジブルトークン(NFT)の発展
NFTは、ブロックチェーン上で発行されるユニークなデジタル資産であり、Web3の分散型コンテンツ産業の発展に貢献しています。最近では、NFTのデザインや発行、取引を支援するプラットフォームの開発などが進んでおり、NFT市場が急速に成長、ブロックチェーン関連の開発の盛り上がりを後押ししている。
ブロックチェーン開発に使用される言語の動向
Solidity
Solidityは、Ethereumブロックチェーン上でスマートコントラクトを開発するために使用される最も一般的な言語の1つ。Solidityは、C++やJavaScriptなどのさまざまな言語の構文を参考にして開発された言語で、Ethereum Virtual Machine(EVM)上で実行される。Solidityは、Ethereum以外のブロックチェーン上でも利用されており、人気の高い言語の1つとなっている。「エンジニアスタイル東京」に掲載された10万件以上の案件を分析した結果、月額受注平均単価は76万円と全プログラミング言語の中で1位となっている。
Vyper
Vyperは、Ethereumブロックチェーン上でスマートコントラクトを開発するために設計された新しい言語。Vyperは、Solidityに比べて機能が制限されているが、安全性や可読性などの面で優れているとされています。最近では、Vyperの開発が進み、Ethereum 2.0などの新しいプロジェクトでの利用が期待されている。
Rust
Rustは、オープンソースのプログラミング言語として広く知られているが、ブロックチェーン開発でも利用されています。Rustは、高速性、メモリセーフティ、スレッド安全性などの特徴を持ち、ブロックチェーン開発においてセキュリティやパフォーマンスが求められる場合に選択されることがある。
Go
Goは、Googleが開発したプログラミング言語で、ブロックチェーン開発においても広く使用されている。特に、EthereumのクライアントであるGethやParityなどがGo言語で開発されており、ブロックチェーン開発において注目が高まっているといえる。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000083818.html