パナソニック株式会社は、Z世代(18歳~25歳)とX世代(42歳~57歳)の全国の男女400名を対象に、家事・家電に関する意識調査を実施。

[調査概要]
12月実施
インターネット調査
全国の18歳~25歳、42歳~57歳、男女、有職者、週に3回以上家事を行う人 n=400

Z世代は無駄をとことん嫌う「タイパ重視」

Z世代のトレンドに詳しい株式会社arca代表取締役&クリエイティブディレクター辻愛沙子氏に、Z世代のモノ・家電への考え方を伺った。

【辻愛沙子氏 プロフィール】

社会派クリエイティブを掲げ、「思想と社会性のある事業作り」と「世界観に拘る作品作り」の二つを軸として広告から商品プロデュースまで領域を問わず手がける越境クリエイター。リアルイベント、商品企画、ブランドプロデュースまで、幅広いジャンルでクリエイティブディレクションを手がける。2019年春、女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。2019年秋より報道番組 news zero にて水曜パートナーとしてレギュラー出演し、作り手と発信者の両軸で社会課題へのアプローチに挑戦している。

インターネットを通じて常に情報と繋がり、コミュニケーションも情報収集もあらゆるアクションがスマホ1つから始まるデジタルネイティブ世代は、”最短距離で必要な情報に到達するスキル”が非常に高い。同時に、スマホの1画面の中で動画視聴をしながらゲームをしたり、音声コンテンツを裏で流しながらSNSをしたり、マルチタスク的に”複数の情報を同時に処理するスキル”が高くなっているように思う。

それはスマホのようなデジタルの中だけでなく、オフラインで行われる行動でも同様な傾向が見られる。例えば、料理をするというオフラインでのアクションに際し、食材や調理器具を用意すると同時にYoutubeでレシピを検索し動画を流しながら調理をしたり、勉強や作業をする時にも同様に、それ専用の集中力が上がるBGMをネットで探してかけながら行う。旅行先で行動を決める時にも、google mapや各種SNSを同時に駆使して最短ルートで行きたい場所を見つけ出す。そんな”ショートカット”と”マルチタスク”という2つのスキルを持つZ世代は、”無駄”をとことん嫌うのだ。

男女問わず仕事をすることが当たり前の世代でもあり、家の中よりも外に意識が向きやすいことも特徴。無駄をカットできるところはタイパを最重要視し、出来るだけ人間だからこそできることや楽しみに時間を使いたい。テクノロジーに慣れ親しんでいる世代だからこそ、家電に対しても、テクノロジーを目的にするのではなくあくまでそれを補佐してくれるものとして捉え、機械ではなく自分にしかできないことに時間を使っていきたいと考えているのではないだろうか。

どちらの世代も最も時間を割きたいのは「睡眠」「趣味」

生活の中で最も時間を割きたいことについての質問では、Z世代とX世代のどちらも「睡眠」「趣味」がトップ、次いでZ世代は「友人・恋人との時間」。X世代は「家族との時間」が上位となりました。一方、最も削りたいことについてはどちらの世代も「仕事」「家事」がトップでしたが、Z世代では「SNSの利用」も上位にくるなど、SNSが情報入手経路として欠かせないものの割く時間が多くなっていることを課題に感じている人が多いようだ。

家事を効率的にしたい方は全体の約8割も。反面、かかる時間は理想と実態が大きく乖離

家事は「あまり時間を割かず、効率的にやりたい」方が全体の81.0%にのぼりました。一方、1回あたりの家事にかかる時間はZ世代、X世代とも理想と実態に大きな乖離がある結果に。特に「食後の食器洗いや後片付け」では理想と実態の時間差が大きく、両世代とも効率化を図りたいという意向が高い家事だという事がわかりました。また、Z世代の方が、時短志向が強いという点で世代間での乖離が見られた。

タイパを上げるために行っていることは?Z世代の6割が「別の作業をしながら動画を見る」と回答

自身に使える時間を増やしたり、タイムパフォーマンスを上げるために行っていることとしては、Z世代では「別の作業をしながら動画を見る」が60.5%と過半数以上に。一方X世代では「特に行っていることはない」が33.0%と、明らかな世代間ギャップが見られた。

同じく、「タイムパフォーマンスを上げるために家電や家事サービスへの投資をしたい」という質問に対し、Z世代は、「とても思う」「やや思う」が計51.0%、X世代は計27.0%と、お金をかけてでも時間の効率化を図りたいというZ世代の意欲の高さが浮き彫りになった。

家電購入では両世代とも「価格」「効率化につながる」点を重要視。Z世代は「デザイン」も重視傾向に

Z世代、X世代とも、家電購入の際「価格」を重要視する方が最多で、次いで「効率化につながる」も上位に挙がった。またZ世代では「デザイン」も26.0%となるなど、インテリアへのこだわりも見られた。また、「モノ・サービスを選ぶ際に、環境へ配慮がされているものを積極的に選びたいと思いますか」という質問に対し、全体の55.1%が「とても思う」「やや思う」と回答した。

自由回答では、Z世代は「フードロス削減のため、使い切りを心がけている」「食品ロスを防ぐために日持ちする食材を買ったり、調理する」「電気代がかからず、CO2も削減できるものを選ぶ」という声も散見されるなど、社会が抱える環境問題と自分の日常生活を結びつけて考えるような意識がうかがえる。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000738.000024101.html