近年、ゲーム開発の現場ではクリエイターの技術役割が細分化されています。プログラマーやイラストレーター、3Dデザイナーなどの職種以外にも3Dモデルの顔パーツ部分を担当するフェイシャルアニメーターや3Dデザイナーとプログラマーをつなぐテクニカルアーティストなど、作業の専門化に伴う分業が進んでいます。

今回はその中でも希少な職種である、3Dエフェクトデザイナーについて、その役割とゲームクリエイター市場での立ち位置などを紹介していきます。

【1】エフェクトとは

そもそもエフェクトとは何か。エフェクトとは簡単に言うとゲーム内の出来事の演出表現です。

具体的には、刀を振った時の斬撃、撃った弾丸が当たった際に飛び出る衝撃、ビームなどのそもそも実体の攻撃系や、炎や煙、水など自然系のものまで、ありとあらゆる表現がエフェクトに含まれています。つまりエフェクトデザイナーはこれらの表現を形作るゲームクリエイターなのです。

エフェクトという枠組みでは効果音、いわゆるサウンドエフェクト(SE)も含まれますが、この記事では前述のようなヴィジュアルエフェクト(VFX)についてご紹介します。

一般にVFXという言葉は映像系の作品で用いられることが多くありますが、人の目に映る演出表現を指す言葉なのでゲームでも使われます。ひとまとめにVFXと言っても様々なテイストの演出があります。実写映画であれば限りなく現実に寄せたリアル調の表現、コミカルな3Dアニメーション作品ではアニメ調、セルルック調と呼ばれる表現が必要とされます。

VFXアーティストは作品の方向性やテイストを理解した上で、最もマッチする演出表現を創り出すことが求められる仕事なのです。

【2】ゲームエフェクトとは

今回はVFXの中でも、ゲームエフェクトについてご紹介していきます。実は映像系の作品とゲーム系の作品では大きな違いがあります。3Dモデルやモーションなど、各セクションでもその違いは制作に反映され、エフェクトも例外ではありません。その差の一つはレンダリングにあります。

3DCGのコンテンツを制作する際、モデルやエフェクトなど様々なデータを画面上に描画できるよう処理を行う必要があります。この処理のことをレンダリングといい、3DCGの世界では主に2種類のレンダリングがあります。

・リアルタイムレンダリング
・プリレンダリング

それぞれ、3DCGを使用する作品の環境で種類が分かれています。

リアルタイムレンダリングとプリレンダリングの違い

ゲーム制作ではユーザーの操作が画面上に影響を及ぼします。そのため、アクションゲームであればエフェクトが発生するタイミングでその都度レンダリングが発生します。このように、都度レンダリングが発生するゲームのような処理を「リアルタイムレンダリング」といいます。
対して、映像作品の3DCGでは視聴者の操作によって画面上に描画されているものが変化することはありません。映像作品のように事前に行う処理を「プリレンダリング」といいます。

2種類のレンダリングが作り手に与える差とは

まず、プリレンダリングは事前の処理であるため、データ量でメモリが圧迫されることはありません。そのため、データ量が多く見栄えが派手なエフェクトを多く使用できます。

これに対してリアルタイムレンダリングはその都度発生する処理のため、メモリの容量に合わせてエフェクト自体のデータ量を考えながら制作する必要があります。つまりゲームエフェクト制作にはメモリの容量という制限がかかります。
どんなに見た目が派手でインパクトの強いエフェクトを制作しても、メモリの容量を超えてしまうと画面上に上手く描画することができず、制作したエフェクトはプレイヤーに伝わりません。
そこでゲーム業界のエフェクトデザイナーはデータ量を制限された中でどのような表現をするか考えながら制作していく必要があります。この点はエフェクトデザイナーにおいて映像系作品とゲーム作品の大きな違いとなります。

エフェクト制作イメージ

【3】エフェクトの役割

かつて、ゲーム制作の現場においてエフェクトはアートデザイナーが素材を描き、プログラマーがそれを用いて制作していました。しかし、新たなエフェクト制作ツールの導入によって、素材制作だけでなく細かい演出の調整など、デザイナーが自身で表現できる幅が大きく広がったことで、エフェクトデザイナーという新たな職種が誕生したのです。
他の職種に比べると比較的新しいタイプの職種となります。

エフェクトはゲームに組み込むことでどんな効果を発揮するのでしょうか。

エフェクトの役割は大きく二つあり、「演出」「説明」に分けられます。演出部分では攻撃や動きを派手に魅せたりする役割を果たしています。説明部分では、攻撃が相手に当たっているのか、バフなどの効果が発動しているのかを表現することによって、画面内で今何が起きているのかをプレイヤーに向けて映像として説明する役割を果たしています。
シューティング系のゲームの場合、撃った弾が当たった時の火花の衝撃を表現するエフェクトがあると、プレイヤーにとって重要な何に当たっているのか、そもそも当たったのかという確認が視覚的に伝わります。

エフェクトがないと「何が起きているのか分からず状況判断が難しい」、「画面が地味でゲームが安っぽく感じてしまう」などの印象を与えてしまう可能性があります。エフェクトをしっかりと表現することで、プレイヤーに操作感の良さや見た目のインパクトをあたえることができます。

【4】ゲームエフェクト制作の基本

前項まではゲームにおけるエフェクトとは一体どのようなものなのかについて述べていましたが、ここからはエフェクトをどうやって制作するのか解説します。

まず、ゲームエフェクトにはポスト・エフェクトパーティクル・エフェクトがあります。ポスト・エフェクトとは3D描画後に行う映像効果のことで、主にレンズ効果などを表現するエフェクトです。パーティクル・エフェクトとは粒子を用いた映像効果のことで、この粒子の大きさや量、出現タイミングや時間を調整して表現します。今回は、パーティクル・エフェクトをメインに説明していきます。

基本的にエフェクトデザイナーはパーティクルを使って表現することが多く、パーティクル・エフェクトでは主に以下の要素が重要となります。

・量
・形状
・位置
・軌道
・時間/タイミング

これらのパラメーラーを調整することで、表現したいエフェクトを作っていきます。

エフェクトイメージ

【5】ゲームエフェクト制作の基本 –エミッターについて-

パーティクルを放出する装置のことをエミッターといいます。パーティクルの発生源であり、エミッターのパラメーターでは主に以下の3点を調整します。

・位置
・形状
・量/タイミング

位置
まずは放出位置について。中心の位置からオフセットを設定し、そこからパーティクルを放出します。一か所からパーティクルを放出することに加え、放出したパーティクルをエミッターとしてさらなるパーティクルを放出することもあります。また、放出位置を移動させながら放出させることで、パーティクルで軌跡を表現することもできます。

形状
パーティクルを放出させる際、放出させる場所の形を指定します。点からの放出もあれば、例えば円柱や球状から放出させることができます。モデルの形に合わせて放出させることも可能です。

量/タイミング
パーティクルをどれくらい放出するか、またどのタイミングで放出するかを調整します。例えば10秒ごとにパーティクルを50個ずつ放出するといったことの他に、10秒~20秒の間で間隔をランダムにあけ、放出量も50個~100個の間でランダムに放出するなどの調整を行います。

まとめると、エミッターの役割としては、パーティクルを放出する位置、量、タイミング、そして放出源の形状を調整することです。

【6】ゲームエフェクト制作の基本 –パーティクルについて-

「パーティクル」とは粒子のことであり、このパーティクルを制御・調整することで様々なエフェクトを作り上げます。もちろん粒子なので何も設定しなければ細かい小さな粒がただ放出されるのみとなります。
そこで先ほど取り上げたエミッターなどにより量や放出場所などを制御することで攻撃や衝撃波を表現し、プレイヤーは視覚的にそれらを認知することができます。とはいえエミッターの調整だけではなく、パーティクル自体にもいくつか種類があります。パーティクルの種類は大きく分けると以下のものがあります。

・クアッド・パーティクル
・ストライプ・パーティクル
・モデル・パーティクル

クアッド・パーティクル
クアッド・パーティクルは四角形のポリゴンを利用としたもので、一番使用頻度の多いパーティクルです。ただし、四角形のポリゴンを利用しているので角度によっては変な見え方をしてしまいます。そこで、使用する際には「ビルボード」という正面を表示させる方法を用いて使います。

ストライプ・パーティクル
ポリゴンをつなげて帯状にしたパーティクルです。クアッド・パーティクルと同様、四角形のポリゴンを使用しています。帯状なので光の閃光や斬撃の軌跡などに利用されることが多いです。

モデル・パーティクル
3Dモデルをパーティクルとして使ったものです。設定した3Dモデルがパーティクルとして発生します。例えば爆発をパーティクルで表現する際、飛び散る破片などをモデリングし、それをパーティクルとして発生させるなどの利用方法があります。

3Dイメージ

これらのパーティクを用途に合わせて使い分け、より表現しやすいパーティクルを使用します。それぞれのパーティクルもただ出力するだけではありません。パーティクル自体にも下記のような要素があります。

・動き
・方向
・大きさ
・形状
・色

パーティクルの大きさや形状、色などの見た目部分を調整し、どう動くのか、その方向や、パーティクル自体を回転させたりなどの動きを考える必要があります。これらのパラメーラーは一定にする場合もありますが、動きの多くは調整にランダム値を使用します。例えば、パーティクルで炎を表現する際、上部に出現する火の粉の動きをランダムにすることや、自然な表現をするためにランダム値は欠かせません。

【7】ゲームエフェクト制作の基本 –まとめ-

これまでエフェクトについて、そしてパーティクルについてご紹介してきましたので、一旦おさらいです。エフェクトにはポスト・エフェクトとパーティクル・エフェクトの2種類があり、ポスト・エフェクトは画面効果でパーティクル・エフェクトは粒子での表現となります。ゲームエフェクトではパーティクルによる表現が多く、何を表現するかによってクアッド・パーティクル、ストライプ・パーティクル、モデル・パーティクルを使い分けます。出力はエミッターで行うためエミッターのパラメーターを調整してパーティクル自体の動きや形なども調整することでゲームエフェクトが完成します。

ここまでエフェクト制作の基本構造について述べてきましたが、実際にエフェクト制作で使用するツールはどのようなものがあるのでしょうか。次項ではエフェクト制作ツールをご紹介していきます。

エフェクトの動き

【8】ゲームエフェクトにおける制作ツール

エフェクトデザイナーは他職種と比べ、使用するツールが多くあります。下記のツールはゲームエフェクト制作におけるメインツールとして広く知られているものです。

・Shuriken Particle (Unity)
・カスケード(Unreal Engine)
・SPARK GEAR
・BISHAMON
・After Effects
・FumeFX for Autodesk Maya

Shuriken Particle (Unity)】
ShurikenParticleはUnityというゲームエンジンに搭載されているパーティクルシステムです。元から搭載されているツールなので、Unityで開発するプロジェクトの多くはShurikenParticleを使用してエフェクト制作を行います。開発企業にとっては追加料金が発生せず、Unity上で確認が出来るので他のツールよりも利便性が高くコストがかからないものとなります。バージョンアップを重ね、様々な機能が実装されてきました。

【カスケード(Unreal Engine4)】
カスケードはUnreal Engine(以下UE4)というゲームエンジンに搭載されているパーティクルシステムです。UnityにおけるShurikenParticleと同様にUE4に標準的に搭載されたものなので、UE4を用いたゲーム開発ではほとんどの場合、カスケードを使用してエフェクト制作を行います。コンシューマーゲームの多くはUE4をメインエンジンとして採用しているため、コンシューマーゲームのエフェクト制作ではカスケードを使うことが多くあります。

【After Effects】
Adobe社が開発販売する映像加工編集ツールです。基本は2Dの映像加工ソフトですが、3D空間も対応可能な為、 2Dの映像だけでなく3Dのモデリングデータや、カメラ、ライトもその空間内に配置する事が可能となっています。 様々なプラグイン(追加機能)があり、それらを用いればハイクオリティな3D エフェクトを作成する事も可能な為、 実写、ゲーム、アニメ、パチンコ、遊技機、Web等、幅広い業界で使用されています。ゲームエフェクトの制作ではテクスチャ作成や画面効果としてのエフェクトに用いることが多々あります。

【SPARK GEAR】
スパーク社が開発販売するUnity、UE4などのゲームエンジンに対応したハイクオリティな3D エフェクト作成ツールです。 700を超えるアニメーションテクスチャや、多数のエフェクトパーツを標準で備えており、組み合すだけでハイクオリティなエフェクトを瞬時に作成する事ができる為、ツールのラーニングコストを抑え、作成期間を短縮する事が可能となっています。
また、動作も軽くリアルタイムでエフェクトを確認できる為、微調整もしやすく直感的に素早く理想とするエフェクトを作成できることが最大のメリットです。

【BISHAMON】
マッチロック社が開発した、3Dエフェクト作成ツールです。 直感的にエフェクトが作成できるようインターフェースが使いやすく設定されているのが特徴であり、初心者でも比較的触りやすいツールとなっています。 コンシューマもですが、ソーシャルゲーム業界と遊技機業界で使用されていることが多いツールです。

【FumeFX for Autodesk Maya】
Sitni Sati社が開発したAutodesk Maya用のプラグインであり、ガスなどの流体をシュミレーションすることができます。炎や煙、爆発などの実際に現実で存在している現象を表現するリアリ調のエフェクト制作を得意としたツールです。

エフェクトデザイナーはこれらの様々なツールを駆使して、日々業務に取り組んでいます。ここで取り上げたもの以外にもいくつものエフェクト制作ツールがあり、開発企業によっては独自のゲームエンジンを使うため、エフェクト制作もそこに内装された独自のもので取り組むことが多々あります。プロジェクト、作りたいエフェクトに合わせてツールを使い分けることができることもエフェクトデザイナーの面白さの一つです。

【9】ゲーム業界でのエフェクトデザイナー規模

ゲームエフェクトの全容、作り方について書いてきましたが、果たしてエフェクトデザイナーは業界でどのような立ち位置なのでしょうか。

まず、エフェクトデザイナーの数ですが、同じ3DCGデザイナーでもモデルやモーションと比べて圧倒的に少ないです。業界全体でも母数が少なく、規模の大きなプロジェクトでもエフェクトデザイナーは数人しかいいない、もしくは足りていないといったことが多々あります。ではなぜエフェクトデザイナーが少ないのでしょうか。主な理由は下記の三つです。

(1)エフェクトデザイナーが誕生して日が浅い
(2)教えられる環境が少ない
(3)職種としての認知度が低い

エフェクトデザイナーは比較的新しい職種です。かつてのゲーム開発では他職種の人が制作を担当していたこともあり、エフェクトを専門にしてきたクリエイターは非常に少ない状態です。そのため、現在業界にはミドルレイヤーのエフェクトデザイナーがかなり不足しています。

また、ゲームエフェクトを専門で教えられる環境がほとんどないことも理由の一つです。現在、日本でもゲームや映像系のクリエイターに向けた専門学校は多くあるものの、その中でゲームエフェクトを専門に教えているクラス・コースは多くありません。前述のとおりエフェクトデザイナー自体が少ないため、教えられる講師も少ない状況です。
VFXコースなどを見かけるもともありますが、映像系のエフェクトコースがほとんどであり、ゲームエフェクトとして専門に扱っている教育機関は稀です。

最後に、エフェクトデザイナーはまだまだ認知度の低い職種です。クリーク・アンド・リバー社でも未経験から業界入りを目指す育成機関としてアカデミーを設立し、ゲームエフェクトを専門に教えているクラスを開講していますが、アカデミー受講希望者の多くはモデルクラス、モーションクラスを志望して説明会に来られます。
エフェクトクラスの受講生に聞いても、「説明会に来るまでエフェクトは知りませんでした」という人が半数以上です。

また、現役エフェクトデザイナーの方にお話しを伺う際、「最初からエフェクトデザイナーでしたか?」と質問すると、他職種からエフェクトに移ってきた方が多くいます。中には3DCG全般に触れていくうちにエフェクトを知って興味をもったからエフェクトデザイナーを目指したという方も。
つまり、エフェクトデザイナーを目指す以前にエフェクトデザイナーという職種が知られていないという問題があります。

【10】ゲームクリエイター市場でのエフェクトデザイナー

近年のゲーム開発において、ビジュアル面で求められるクオリティは日を追うごとに高まっています。その環境下で魅せる演出表現としてのエフェクトは欠かせない存在であり、年々需要が高まっている状況にあります。
しかし現状ではエフェクトデザイナーの数は足りていないため、供給が需要に追い付いていません。つまり、他職種と比べてエフェクトデザイナーは需要の高い職種です。
その理由はやはり、エフェクトデザイナーを生み出す方法が少なく限られているということです。今後のゲーム開発においてもビジュアルに求められるクオリティはますまず上がり、それに伴ってエフェクト制作のスペシャリストはまだまだ需要が高まっていくのではないかと考えられるので、ゲーム制作市場におけるエフェクトデザイナーの希少価値はさらに高まっていくと予想されます。

しかし希少価値が高いことと前項の内容を合わせて考えると、3DCGデザイナーのセカンドキャリアとしてエフェクトデザイナーに転向することや、業界入りするための武器としてどうにかエフェクト制作を学ぶこと、フリーランスとしての立ち位置を確立させるために目指すなど、エフェクトデザイナーとしてのキャリアを歩むことでクリエイターとしての可能性を広げることに大きく前進するのではないでしょうか。

【11】エフェクトデザイナーのキャリア

エフェクトデザイナーが少ないことはこれまでの説明でお分かりかと思いますが、それではこれまでのエフェクトデザイナーはどのようなキャリアを描いていたのでしょうか。

実際の例として、弊社のVFX STUDIOでは3Dの背景モデラーからエフェクトデザイナーにジョブチェンジした者がいます。他にも、もともとアニメ業界や遊技機業界にてコンポジットやエフェクト制作を担当していたメンバーも多く、全体的にみると映像系の業界でエフェクトを担当し、ゲーム業界に移るというパターンや、ゲームにおける他3D職種や2D職種からの転向も多くいます。

これまではエフェクトデザイナーが確立されるように変化していた時期だったので、他職種からの転向も多い職種です。現在では最初からゲームエフェクトをメインに活動している方も少なくありません。パターンとしては、(1)最初からエフェクトデザイナーとして活動している、(2)ゲームデザイナーとして他職種から転向、(3)他クリエイティブ業界からの転向の3パターンがあり、他職種よりも(2)と(3)が多いということです。

では、エフェクトデザイナーとしてのスタートをきった後はどのようなキャリアを歩んでいくことが重要なのでしょうか。
まずは演出としてのエフェクトを理解し、イメージしたものが作れることです。そして様々なツールでの実務経験を積んでいくことが重要です。
先ほどお伝えした通り、エフェクトは使用ツールも多いため、ツールの実務経験歴が重視されることも多くあります。そうして経験を積んでいった先にミドルレイヤーになることができれば、他職種と比べて希少価値が高いため、比較的フリーランスを目指しやすくもあります。
実際フリーランスとして活動される方も多く、弊社VFX STUDIOでも多くの業務委託の方々とお仕事をさせていただいています。

また、ゲームに限らず様々な作品でもエフェクトデザイナーは存在します。ということは、他映像業界との行き来は今後も続いていくことが考えられます。

【12】魅力・他との違い

エフェクトデザイナーの市場価値について見てきましたが、そうは言ってもクリエイターとしての業務内容に魅力を感じないのであればエフェクトデザイナーを目指そうと思いません。ですからここではエフェクトデザイナーの魅力に加え他職種との違いについて見ていきたいと思います。

エフェクトを作るためには様々な技術を必要となります。メッシュ作成のためのモデリングや、テクスチャの作成、アニメーション、演出によるカメラワークなど、複数の技術を掛け合わせてエフェクトを作ることができます。
それがエフェクトデザイナーの難しいところであり、同時に魅力でもあります。エフェクトデザイナーは他職種の業務内容ほぼ全てにかかわることができ、ゲーム制作の全てに携わりたい方、特にアート部分に幅広くかかわりたい方にお勧めできる職種です。
例えば、「絵も描きたいしモデルも作りたい」という意思を持っている方でも、エフェクトデザイナーであればテクスチャやメッシュの作成に活かすことができますし、「演出部分に携わりたい」という方であればエフェクト制作だけでなくカメラワークもエフェクトデザイナーに求められる技術の一つです。

他の職種との違いという点では、エフェクトには物語性が重要視されることがあります。というのもエフェクトはパーティクルレベルで一つ一つに注目した場合、発生させた後に消えるものです。つまり、生まれてから消えるまでにどのような軌跡をどうやってたどるのかという物語を表現する必要があります。固定された表現ではなく、流動的な表現を考えるという部分では他職種と違う表現が必要となります。

また、すでに紹介しましたが使用ツールも多く、それぞれのツールが日々進化している状況です。それ以外にも必要となるサブツールが多いため、新しい環境に挑戦することが好きな方も是非エフェクトデザイナーに興味を持っていただきたいです。

【13】終わりに

ゲームエフェクトについて見てきましたが、最初に述べた通りエフェクト自体の役割は「演出」と「説明」の二つです。制作しているエフェクトの役割を理解することで、実際にゲーム内で意味のあるパーティクルを制作できます。

エフェクトデザイナーを目指して勉強中の皆さん、これからエフェクトデザイナーを目指す皆さんは是非自分が制作したエフェクトで何がしたいのかを考えていただければ幸いです。

現在エフェクトデザイナーとしてご活躍されているみなさんの中で、「エフェクト業界をもっと盛り上げていきたい!」、「エフェクトデザイナーの知名度を上げたい!」というお考えをお持ちの方は是非クリーク・アンド・リバー社までご連絡ください。クリーク・アンド・リバー社では社内での制作はもちろん、イベントなどの企画や実施でもご協力させていただきます。

また、エフェクトデザイナーになりたいけど何を勉強すればいいのか分からない皆さんはクリーク・アンド・リバー社のクリエイティブアカデミー・エフェクトコースを受講してはいかがでしょうか?ゲームエフェクトを専門に学べる環境は少なく、クリエイティブアカデミーであれば無料で受講することができます。興味のある方は是非一度、説明会にお越しください。

【クリーク・アンド・リバー社 クリエイティブアカデミー】
https://www.creativevillage.ne.jp/lp/creative_academy/

【クリーク・アンド・リバー社VFXスタジオ】
https://www.creativevillage.ne.jp/lp/vfx_studio/

文:クリーク・アンド・リバー社VFXスタジオ