ゲームやアニメに興味がある人は、キャラクターデザイナーという職業を聞いたことがあると思います。
しかし、仕事の内容について詳しく知っている人はあまり多くはありません。
ゲーム・アニメ業界で活躍するキャラクターデザイナーとは一体、どのような職業なのでしょうか?そして、キャラクターデザイナーになるにはどうすればよいのでしょうか?
これを読めば、キャラクターデザイナーの仕事内容、年収、身につけるべき知識・スキルが丸わかり!キャラクターデザイナーを目指している人は、ぜひご一読ください。
- 1.キャラクターデザイナーとは
- 1-1.仕事内容
- 1-2.年収
- 1-3.イラストレーターとの共通点・違い
- 2.キャラクターデザイナーになるには
- 2-1.向いてる人
- 2-2.選ぶべき進路
- 2-3.学べる学校
- 2-4.必要なスキル
- 2-5.必要な資格orおすすめの資格
- 3.キャラクターデザイナーの将来性
- 4.まとめ
- 5.参考
キャラクターデザイナーとは
仕事内容
キャラクターデザイナーは、ゲームやアニメなどのキャラクターをデザインする仕事です。
単に絵を描くということではなく、まったくゼロの状態からキャラクターそのものを作り出す場合もあるので、豊かな想像力が求められます。
主にゲーム会社などに勤務して、ゲームの設定に応じてシーンや物語にマッチするキャラクターを作ります。
基本的には大まかな設定があり、その中でキャラクターを作っていくことになりますが、フリーとして働く有名なキャラクターデザイナーとなると、自分が作ったキャラクターを元にストーリーや設定を作っていくということもあります。
年収
雇用形態によっても異なりますが、300万円~600万円が相場です。(クリーク・アンド・リバー社調べ)
最初はボーナスなども含めて300万円程度の年収からスタートして、実務経験と実績を積み上げていくにしたがって徐々に年収も上がっていきます。
キャラクターデザイナーとして高い年収を得るには、ソーシャルゲーム業界が狙い目です。
人気ゲームを手掛けている会社であれば、1,000万クラスの高い年収が設定されていることも珍しくありません。ソーシャルゲーム業界の盛り上がりはしばらく続くことが予想されるため、参考にしてはいかがでしょうか。
株式会社インディゴゲームスタジオ
案件名 | キャラクターデザイナー |
---|---|
業務内容抜粋 | キャラクターやアイテムのデザイン、イラスト制作を担当していただきます。 |
年収 | 想定年収~700万円 特記事項: 年俸制 ※ 現職やご実績を考慮しご提示いたします 業績連動賞与(契約年棒に上乗せ) |
詳細URL | https://www.creativevillage.ne.jp/jobsearch/job_detail/?job_id=100217331 |
フリーランスで働く場合には、委託業務として単価が設定されることになりますので、効率よく作業を進めることができれば割の良い仕事となるでしょう。ただ、フリーランスの場合はどうしても仕事が不安定になりがちですので、定まった年収の額を設定することは難しくなります。
イラストレーターとの共通点・違い
イラストレーターは、基本的に決まったキャラクターやストーリーの設定があり、その中でイラストを描くことが仕事です。
想像力の求められる仕事ではありますが、あくまで絵を描くということが主になります。
最近ではイラストレータや漫画家がキャラクターの原案を手掛けることも増えてきましたが、専属の仕事ではないため、機会は少ないと言えるでしょう。
一方でキャラクターデザイナーは、何もない状態からキャラクター自体を生み出すことが多い仕事です。キャラクターを人間にするか、動物にするか、架空のものにするかなど、それぞれのアイディアに従ってキャラクターを作っていくので、柔軟な想像力が求められます。
しかし、いずれにしても細部にまでこだわって絵を描いていくという技術が求められますので、高度なスキルが必要となります。
どちらも人気の高い仕事ですので、たくさんの人たちが技術を学び、新しいものを作り出そうとしのぎを削っています。実務経験とセンスが求められますので、スキルの習得のために大きな努力が必要です。
キャラクターデザイナーになるには
向いてる人
イラストを描くことが好き、デッサン力があるなど「絵を描くこと」に特化している人がキャラクターデザイナーに向いています。
キャラクターを作り上げるというのは、とても楽しい仕事である一方で、自分のアイディアだけが通るわけではなく、クライアントや周りの制作陣の意見も聞いて決めていく必要もあります。
また、自分が良いと思ったキャラクターがボツになることも珍しくありません。いろいろなハードルや困難があってもめげずにやり遂げる、強い精神力もしくは仕事への熱意を持っているというのも、この仕事に向いている人にあてはまる共通点と言えるでしょう。
選ぶべき進路
キャラクターデザイナーになるためには、特別な資格や学歴は必要ありません。
しかし、勤務先としてはゲーム会社やアニメ制作会社がほとんどとなり、こうした会社では実務経験を持っている人、必要なスキルを習得するための教育を受けている人を優先して採用します。
そのため、アニメやイラスト、ゲームデザインなどのカリキュラムを持つ専門学校に進学するのがおすすめです。
こうした専門学校に通うことは、キャラクターデザイナーになるための総合的なスキルを磨くのに役立つだけではありません。
ゲーム会社などの募集情報を集めてくれて、就職先の斡旋を行ってくれる学校もありますので、仕事を見つけやすいというメリットもあります。
学べる学校
キャラクターデザイナーを目指す人の多くは、ゲームやアニメ関連の教育をしてくれる専門学校に通います。
こうした専門学校では、実践的な内容の講義や実習を行っていますので、すぐに仕事に役立てることができます。
ゲーム会社などでも、実績のある専門学校を卒業した人を優先して採用する傾向がありますので、就職に有利に働くというメリットもあります。
また、美術大学に通うという手もあります。美術大学では高度なデッサン技術や想像力を鍛える訓練を受ける機会を得られます。直接キャラクターデザイナーになるための具体的なスキルを身に着けられるわけではありませんが、そこで学べる高度なデザインスキルやセンスの高さは仕事で大変役立つものですので、仕事を得る際にもプラスとなります。
必要なスキル
キャラクターデザイナーになるためには、やはりレベルの高い描画力が求められます。
どのようなタイプのゲームもしくはアニメに携わるかによって異なります。人物・動物・植物・建物など、さまざまなモノをモチーフにキャラクターを作るので、どんなタイプのイラストであっても上手に描けなければなりません。
また、近年ソーシャルゲームの開発が活発な状況が続いています。絵が描けるだけでなく、3DCGとしてキャラクターモデルを作成できる“モデラー”としてキャラクターデザインに関わる仕事も数多くあります。
クリーク・アンド・リバー社が保有している求人案件をもとに、企業がキャラクターデザイナーに求めているスキルの代表例をタイプ別にご紹介します。
【技術面】
・3Dツールの使用経験(Maya/softimage/ZBrush)
・キャラクターモデル制作経験
・キャラクターイラストの制作実務経験
・グラフィックツールでのイラスト制作経験
・1つのテイストに縛られず描き分けができる
【マネジメント面】
・クオリティー管理
・社外調整、折衝経験
・マネジメント経験
・後輩の指導や育成に興味がある
【未経験者向け歓迎スキル】
・専門学校等にて3Dソフトの修得者
・アニメーションや動画制作を1年以上学んだ経験がある
・人物デッサンやデザインワークが得意な方、人体解剖学に興味がある
・ゲームやアニメ、映画などへの興味・関心が強く成長意欲が高い
これらは企業がキャラクターデザイナーに求めているスキルの一例です。
志望する会社によって求める条件は変わるため、求人の詳細情報は必ずチェックしましょう。
必要な資格orおすすめの資格
キャラクターデザイナーになるために必要な資格はありませんが、PhotoshopやIllustratorなどのソフトを使うことが多いため、これらに関連する資格を持っていると有利でしょう。
Photoshop®クリエイター能力認定試験
サーティファイが実施している資格試験です。
難易度によってスタンダードとエキスパートのニつがあり、スタンダードでは「指示通りの作業を正確かつ合理的に行う」こと、エキスパートでは「クライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができる」ことが要求されます。
学習時間の目安は、おおむねスタンダードで20時間、エキスパートで18時間となっています。
参考:http://www.sikaku.gr.jp/ns/ps/
スタンダード | エキスパート | |
---|---|---|
受験資格 | なし | |
受験料 | 7,400円(税込) | 8,400円(税込) |
出題形式 | 実技・実践試験 | 知識・実技・実践試験 |
合格基準 | 知識・実技問題65%以上かつ実践問題70%以上 | |
合格率 | 70.3%(平成27年度) | |
難易度 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
(2017年1月現在)
Illustrator®クリエイター能力認定試験
こちらもサーティファイが実施している資格試験です。
求められるスキルは、Photoshop®クリエイター能力認定試験と同じく、スタンダードでは「指示通りの作業を正確かつ合理的に行う」こと、エキスパートでは「クライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができる」ことです。
学習時間の目安は、おおむねスタンダードで18時間、エキスパートで19時間となっています。
参考:http://www.sikaku.gr.jp/ns/il/
スタンダード | エキスパート | |
---|---|---|
受験資格 | なし | |
受験料 | 7,400円(税込) | 8,400円(税込) |
出題形式 | 実技・実践試験 | 知識・実技・実践試験 |
合格基準 | 知識・実技問題65%以上かつ実践問題70%以上 | |
合格率 | 68.4%(平成27年度) | |
難易度 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
(2017年1月現在)
キャラクターデザイナーの将来性
日本の文化であるゲームやアニメはいまや世界中に広まり、たくさんのコアなファンを持っています。2020年の東京オリンピックに向けて、改めて日本の文化に注目が集まるときでもあります。文化の作り手の一人でもあるキャラクターデザイナーの将来性は明るいと言えるでしょう。
まとめ
誰でもなれるというわけではありませんが、この仕事はとても魅力的で将来性があります。人気が高い職業ですので、専門学校などでスキルを磨くとともに、就職に有利な実務経験を積むようにしましょう。ハイレベルな想像力が必要となりますので、日頃から観察力と想像力を鍛える訓練を行い、自分のスキルを高めていくことが肝心です。
クリーク・アンド・リバー社ではキャラクターデザイナーの求人を紹介しています。「キャラクターデザイナーになりたい」、「仕事内容についてもっと詳しく知りたい」などのご希望がありましたら、ぜひご相談ください。
キャラクターデザイナーの求人|クリエイティブ業界の求人・仕事検索ならクリエイティブビレッジ
参考
株式会社ドワンゴのデザイナーさんが、サービスのイラストができるまで、キャラクターが生まれるまでの過程をわかりやすく紹介しています。参考にしてみてください。
▼ドワンゴ流!ネットサービスにおけるキャラクターの生み方
http://creator.dwango.co.jp/1907.html