2017年5月12日、ソニーPCL試写室にて劇場アニメ『BLAME!』のトークイベントが行われました。会場にはポリゴン・ピクチャーズの守屋秀樹氏とNetflixのジュリアン・ライハン氏が登壇し、『BLAME!』という作品を通して、劇場とNetflixの関係性や、グローバルに向けたビジネス展開など、興味深い議論が交わされました。
劇場アニメ『BLAME!』では「劇場∞Netflix」と題して、劇場公開とNetflixによるオンラインストリーミングサービスを同時に行う初の試みが行われています。今回のトークイベントでは、史上初の取り組みを行うことになった経緯や、『BLAME!』という作品を足掛かりに、日本のアニメーションのコンテンツ力や技術力をより多くの人に広めるべく世界進出を考えたビジネス展開などが話題に上がりました。

『BLAME!』がNetflixで配信されることになった経緯

ライハン氏は「企画の段階から参加してトップクリエイターたちと一緒に作り上げるスタイルを大事に思っている」と述べ、また『BLAME!』の原作の素晴らしさから二つ返事でポリゴン・ピクチュアズと一緒に作品を作ることになったと話しました。
『BLAME!』の前に『シドニアの騎士』 、『亜人』でNetflixとポリゴン・ピクチュアズが協業していたこと が今回の配信に繋がったそうです。また、守屋氏は「ポリゴン・ピクチュアズがもともとアメリカ向けのアニメを製作している会社であり、アメリカのNetflixと繋がりもあったため仕事の進め方が似ているかもしれない」とコメント。

劇場映画と配信を同時に行う理由について

Netflixでは自社で企画・プロデュースするオリジナル映画の製作を始めていますが、日本では『BLAME!』が初めての試みだそうです 。また、今回の試みの楽しさとして「劇場で楽しんだ後にNetflixでいつでもどこでも、何度でも見返してもらうのも良いと思う」とライハン氏。これに加えて守屋氏は「Netflixで細かくじっくり見て頂き、劇場では大きなスクリーン尚且つ、日本アニメ初のドルビーアトモス上映を採用しているため劇場によっては最新の音響環境で、音も楽しんでもらえる」とコメント。音響監督がこだわっているため4種類の音を作っており、できるだけNetflixと劇場で違うものを体験できるように工夫されているそうです。

ポリゴン・ピクチュアズとNetflixのこれからの関係性について

親和性の高い両者の今後の関係性についてライハン氏は「より質の高い作品やクリエイターを、全世界に提供する点でポリゴン・ピクチュアズと同様のビジョンを持っている。そのような意味でも我々は非常に親和性が高いと思っている」と述べ、ポリゴン・ピクチュアズを製作力が高く、グローバルなビジョンを持っているスタジオ等と評しました。
一方で守屋氏はNetflixに対して、「セルルックCGアニメの世界で実績のない時代からケアしていただき、クリエイターの作品を世界に向けて発信してもらえる、世界中の人に観てもらえる」ありがたい場と考えているとコメントしました。
「劇場∞Netflix」のキャッチコピーのもと展開している劇場アニメ『BLAME!』。これをきっかけにクリエイターまたは映像業界の表現の拡大が期待できるかもしれません。

Netflixとは

世界最大級のオンラインストリーミングサービス。190以上の国で1億人超のメンバーが利用しています。オリジナルコンテンツ、ドキュメンタリー、長編映画など、1日1億2500万時間を超える映画やドラマを配信しています。メンバーはあらゆるインターネット接続デバイスで、好きな時に、好きな場所から、好きなだけオンライン視聴できます。コマーシャルや契約期間の拘束は一切なく、思いのままに再生、一時停止、再開することができます。

公式ホームページ:https://www.netflix.com/

『BLAME!』とは

人類が「違法居住者」として駆除・抹殺される暗黒の未来。無限に増殖を続ける超巨大な「階層都市」における探索者・霧亥(キリイ)の孤独で危険な旅路を描いたSF漫画の金字塔『BLAME!』(講談社「アフタヌーン」所載)。その独特の世界観や圧倒的なスケール感、そしてソリッドでハードなアクション描写で、国内だけでなく、海外の映像クリエイターやアーティストからも圧倒的な支持を得て、難解と言われながらも、幾度となく映像化への期待が高まっていた。今なお世界中のクリエイターを魅了し続ける鬼才・弐瓶勉の原点――連載から20年の時を経て、遂に全世界に向け劇場アニメ化!!!

【スタッフ】原作:弐瓶勉『BLAME!』(講談社「アフタヌーン」所載) 総監修:弐瓶勉 監督:瀬下寛之 副監督/CGスーパーバイザー:吉平”Tady”直弘
脚本:村井さだゆき プロダクションデザイナー:田中直哉 キャラクターデザイナー:森山佑樹ディレクター・オブ・フォトグラフィー:片塰満則
美術監督:滝口比呂志  色彩設計:野地弘納 音響監督:岩浪美和 アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ 配給:クロックワークス 製作:東亜重工動画制作局 配給:クロックワークス 上映時間105分
弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局