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ネイキッド・コミュニケーションズ 渡辺 英輝さん

2010年9月3日


「アウトプットの方法は何でもいい」。
広告コミュニケーション戦略を提案し続ける渡辺 英輝さんに、これまでの生い立ちやプライベートなことまで、またクリエイターへのアドバイスなど、お話しを伺いました。


■ アウトプットの手段は選ばない
幼少時代をアメリカで過ごし、高校で一度日本に戻ってきたのですが、大学はまたアメリカに戻り米国インディアナ大学に進学しました。
そこでは経営学部のComputer Information System学科で、ITと経営学の基本からCやCOBOL(コボル)などといったプログラム言語なども学びました。

ビジネスコンサルタントを目指していたので、卒業後、野村総合研究所に入社しました。入社直後はSEとして、3年半在籍したのち、2000年にbeacon communications k.k.(旧レオ・バーネット)に転職しました。

ビーコンコミュニケーションズでは、営業をはじめにやりました。入社後しばらくしてデジタル部門の立ち上げのメンバーに加わり、数年後にデジタル部門の部門長を務め、最後はクリエイティブ部門に移動しました。ビーコンコミュニケーションズには合計10年ほど在籍しました。

ビーコンコミュニケーションズでは、ナイキ、P&G、コカコーラ、フィリップモリスといったグローバルクライアントのデジタル分野における戦略、クリエイティブ、プロデュース業務を中心にしつつプリント広告、店頭施策、イベントなどアウトプットの手段を選ばず、様々な媒体を使って広告コミュニケーションのクリエイティブを担当してきました。

しかし、経験を重ねるにつれ、より社内における管理業務の比率があがり現場からどんどん遠ざかっていくことで、いまいち自分の中で業務内容がしっくりこなくなりました。そんな理由から 、今後戦略プランニング能力を高めつつ、よりグローバルな環境で活躍したいという自分の理想を追いかけて今年の7月からネイキッド・コミュニケーションズに転職することとなりました。


■ 広告が全ての答えになるとも考えてません
消費者や、業界、そして時代の潮流から読み取れる人間の本質的な欲求を広告業界では『インサイト』と呼びますが、渡辺 英輝さんそれを発見しクライアントが抱えている課題解決へとつなげるコミュニケーション戦略の立案が主な仕事です。

具体的にはクライアントの課題や悩みを聞いて、Naked独自の調査をもとに、課題を解決するためには「どんなコミュニケーションが必要か」ということを考えます。そして、それをどのようなクリエイティブに落とし込むのがベストかという指針をたてます。

課題が解決できればメディアに限らずアウトプットの方法は何でもいいと考えていて、“広告”が全ての答えになるとも考えてません。そういった提案ができることが前の会社にいたときよりも違うかもしれません。

転職して間もないのでまだ実績と呼べるものはありませんが、今年の後半あたりから今担当しているプロジェクトが世の中にでていくと思います。


■ 今までの仕事で辛かったことは?
一言で言うと「全部」ですが、今までの経験上、“サラッとやれた仕事”っていうのはダメですね。そういう仕事はたぶん誰の記憶にも残ってないんじゃないかなって思います。

やりこめばやりこむほど仕事は辛いですけど、やったぶんだけ世間が反応してくれるので、結果が“良かった仕事”というのは、『辛い』仕事が、多いと思います(笑)

で、結局『辛い』仕事ほど、『楽しい』仕事になっているんです。だから、楽しくて、楽な仕事というのはないと思いますよ。


■ “ゼロ”からつくることだけではなく、過去から学んでつくる
クリエイティブと呼ばれる仕事は一般的にはデザインや、モノ作りを指す事が多いですが、“与えられた課題や問題をどのように解決するか”という戦略的思考もクリエイティブだと思ってます。

『人の行動を影響するものはなんなのか?』を考えること、そしてそれをどう具体的に表現するか、クリエイティブはこの両輪だと思っています。

それから、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何でもない」というジェームスW.ヤング氏の有名な言葉がありますが、“ゼロ”からつくることだけがクリエイティブだと勘違いせずに、過去から学んでつくる「サンプリング&リミックス」というヒップホップ精神でアプローチすることが大切だと思います。


■ 体を動かすことで、同時に脳も活性化している
今の会社に転職する前に2ヶ月ほど充電期間がとれたので、疲れきった体と心を一度リセットするためにパーソナルトレーナーをつけて肉体改造をしました(笑)

仕事が始まった今でも継続していて、渡辺 英輝さん週2回ジムでパーソナルトレーニングをうけ、他の日も時間がとれたらスイミングやランニングをするようにしてます。また最近電車通勤から自転車通勤に変えたりととにかく運動に励んでいます。

しっかり体を動かすことで、同時に脳も活性化していると思うんです。今は自分でも驚くほどに体の調子がいいです。アイデアもどんどん出てきますし。

趣味はカメラと、過去にDJもやってたほどの音楽好きです。
DJをやっていた頃の経験は今の仕事に直結するところがあると思うんですよ。流行をしっかりと捉えて、みんなの心を揺さぶる音楽を日々探して、最高の組み合わせをつくり出す。プロデュース業の究極ですよね。

最近読んだオススメのビジネス本は、David Kord Murrayの『Borrowing Brilliance』です。
問題を解決するために、他業界で似た問題を解決した事例を参考にして自分の業界向けにリミックスして解決策を生み出すというアプローチを提案しています。

最近観た映画は、『トイ・ストーリー3 』。…泣けました(笑)ディズニー映画やピクサー・アニメーションは、昔から大好きですね。


■ 明日が「最後の一日」だとしたら、何をしますか?
自分の“日々のルーティン”を大事にしてますから、ジムに行って、仕事して、ご飯を食べて…といった、普段と変わらない生活を送ります。


■ 仕事においてのアドバイス
好きなことでも嫌いなことでも、とにかく目の前にあることに『没頭』すること。
渡辺 英輝さん 自分が今やっていることで『何か』結果を残したいなら、他の人よりも情熱を注ぎ、時間をかけないとダメだと思います。

自分がライバルだと思っている人がいい仕事をしているところを見ると、悔しいって思う反面、自分よりも情熱や時間を注いだ結果だとリスペクトし、それを自分のチカラに変換することが大事だと思ってます。
効率的に時間を使うことも大切だけど、かけるところにはしっかり時間をかける必要があると思います。

それから、同じ1時間を使うにしても、考えて工夫する1時間とそうではない1時間は全然違います。
考えることはすごく大事ですね。そこに注いだ分は、いつか必ず自分に返ってくるはずです。




Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード
 Yahoo! JAPAN Internet Creative Award   渡辺 英輝氏が審査員を務めた「Yahoo! JAPAN インターネットクリエイティブアワード」は、11月25日に贈賞式が行われ、最終審査にノミネートされた46作品のなかから、ついにグランプリをはじめとする受賞作品が発表されました。
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渡辺 英輝さん

渡辺 英輝

1996年米国インディアナ大学、経営学部卒業。
株式会社野村総合研究所、ビーコン・コミュニケーションズ株式会社を経て、2010年株式会社ネイキッド・コミュニケーションズ入社。デジタルを中心とした広告キャンペーン戦略とクリエイティブコンセプトの企画立案を専門とする。

おもな仕事は、ナイキジャパン「ブカツブログ」「NikeiD if you were a boy,」「Nike Fukuoka iD Generator』、P&G「アリエール アイラブ困ったさんコンテスト」「Fashion, Music, Vidal Sassoon」、日本コカ・コーラ「ジョージア」など。

Webクリエーション・アワード「Web人 of the year」賞、東京インタラクティブ・アド・アワード金賞、カンヌ国際広告祭銅賞、New York Festival銀賞、One Show Interactive 銅賞ほか受賞多数。

主な著書 「Webキャンペーンのしかけ方。 広告のプロたちがつくる“つぎのネット広告”」共著 (インプレスジャパン 2007)