クリエイティブ業界の注目情報や求人情報などを発信する、クリエイターのための総合情報サイトです。
eyecatch

CREATOR’S VOICE ゲームプロデューサー 前山辰治さん

営業に加え、ゲーム制作の経験を武器に、様々なタイトルに携わるプロデューサー、前山辰治さん。ゲームを愛する気持ちと共に「ライトユーザー向けにどう伝えやすいものにするか」など冷静な視点を持ち合わせる前山さんが、今後、目指すものとは…?

 

■ 想像力を刺激された「ファイナルファンタジー」

ゲームに興味を持ったきっかけは、小学校の時に出会った「ファイナルファンタジー」ですね。1と2は衝撃的で、ファンタジーの要素に想像力をかきたてられ、夢を与えてもらいました。
音楽の専門学校に通い、フリーで仕事を受けていましたが、夢で食べていくのは難しいと実感して就職活動を始めました。まずできることは何でもしようと思って、法人の営業職に就きました。全国の売上TOP10に入るという目標を立てて、それが達成できるまでの約3年、営業の経験を積みました。
その経験が、後ほどゲーム業界で役立つものになりました。と言うのも、ゲーム業界では、外と折衝できる人が少ないために、その経験が重宝されて。営業経験に加えて、麻雀、ギャンブルができること、という条件での募集があったんです。そのニーズがたまたま自分に合っていて、大手ゲーム会社に入社することができました。

 

■ 営業で培ったコミュニケーション能力を、開発の現場へ

maeyama1大手ゲーム会社での配属はゲームの開発センターでしたが、入社2週間くらいであまりにも人種が違って挫折しそうになりました(笑)パソコンのキーボードを叩く音だけが響いていて、IPメッセンジャーでやり取りしているような職場環境で、営業上がりの僕は気が狂うかと思いましたね(笑)
内製で開発していると、どうしても折衝が必要な場面が増えるので、それを簡略化するためにIPメッセンジャーや、作りこんだ仕様書を使って仕事を進めていたと思うのですが、言葉でコミュニケーションを取りながら進めていくやり方に変えていくように働きかけました。最初は抵抗もあって良い感じには捕えられていなかったと思いますが、中にはサポートしてくれる人もいて、スムーズに進められるようになりました。ただ、最初の半年くらいはスキル不足も感じていたので、他の人の何倍も勉強しながら、まずは既存の運営に携わり、入社後1年以降は、3ヶ月毎に新規案件を手がけるような、とてもやりがいのある環境でした。その当時、ゲーム業界は再編の大きな流れがあり、就業していたゲーム会社もその波には逆らえず買収されることになり、環境の変化が避けられない状況の中で、クリーク・アンド・リバー社で新規ソーシャルゲーム立ち上げに携わるポジションに誘われた時に、新規というところにも魅力を感じて、転職を決意しました。

 

■ 市場に合うゲームをどう提供していくか、という客観的視点

クリーク・アンド・リバー社で携わった初めての大型案件「宇宙戦艦ヤマト」は、印象に残っているタイトルです。IPも大きなもので、クオリティも追求しましたし、思い入れは強かったですね。ただ、作り込み過ぎがユーザーに受けるかというと、そうでもないので。
コンシューマーゲームは作り込んでもユーザーの支持を得られますが、ソーシャルゲームは作り込み過ぎると片手間でできなくなるので、ユーザーが離れてしまうんです。最初はそれにお構いなしに作り込みをしてしまって、ユーザーに伝わらなかったことがありました。それ以降はライトユーザー向けにどう伝えやすいものにするかという視点が生まれてきたと思います。
新規でゲームを作るにはプランニング、スケジューリング、ディレクションに加え、どう売るかというマネタイズの部分も出てくるので、それを短いスパンでやっていくには慣れも必要ですね。
僕の場合はもともとの営業経験に加えて、ゲーム制作の経験が10年くらいあるので、プランナーの立場もプロデューサーとしての関わりでも、あまり意識の中では変わりません。契約面やクライアントとの交渉という営業での経験はプロデュースに活きますし、ゲームを作った経験も、プロデュースのしやすさに繋がっていると思います。

 

■ クリエイター集団として、さらなる向上を目指して

maeyama2ゲーム作りに関しては、売れるタイトルを作りたいというプロデューサーも多い気がしますが、僕はクリーク・アンド・リバー社を大きくするためにどうしたら良いかを考えて作っています。ゲーム会社側にも、自分たちが作るものがトップという意識が強くあると思いますが、ものづくりには実現する人たちが必要です。それを実現できるクリエイターを抱えているという自負を持っていますし、ゲーム各社にも、クリーク・アンド・リバー社がいてこそ、いろいろなゲームを作ることができると思ってもらえたら嬉しいですね。
最近では、T-MEDIAホールディングスと協業でTSUTAYA オンラインゲームにて「メモリア・ナイツ」をリリースすることができました。もともと各プラットフォームにソーシャルゲームをリリースしていて、各大手ディベロッパーと共同モデルを築いています。僕は楽しくて仕事をしている感覚ですが、目標は、協業のモデルを中心に収益を積み重ねて、クリーク・アンド・リバー社を大きくしていくことにありますね。それができれば、ゲームの仕事をしたいけれど手法を知らなかったり、経験がなくて業界に入れなかったりする人たちも、より強くサポートしてクリエイター集団としての価値をさらに上げていくことができると思うので。そのために今、部署作りをしているのですが、ゲームそのものと、作っている感覚は同じなので大きな充実感があります。

 

担当案件紹介

■版権
宇宙戦艦ヤマト/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

刃牙/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

キン肉マン/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

■オリジナル
戦レジェンド/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

三国レジェンド/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

天魔人/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

神魔召喚ギルティチェイン/プロデュース/ディレクション
┗企画/プランニング/マネタイズ

他複数本

■協業事業
Tメディアホールディングス/クリーク・アンド・リバー社
メモリア・ナイツ/プロデュース
┗外部交渉、プロデュースへ。

pro

前山辰治(まえやま・たつじ)

20107月、クリーク・アンド・リバー社に入社。ソーシャルアプリ『宇宙戦艦ヤマト』、オリジナル企画のソーシャルゲーム『三国志レジェンド』ほか多数のタイトルで企画、プランニング、マネタイズなどを担当。現在は、プロデュースやディレクションの立場で全体の管理やマネージメントに携わる。

関連記事