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特殊メイクアーティスト AKIHITOさん(前編)

『TVチャンピオン特殊メイク王選手権』で見事3連覇を果たし、現在は様々なハリウッド映画の特殊メイクを手がける、アーティストのAKIHITOさんに、これまでの生い立ちやプライベートなことまで、またクリエイターへのアドバイスなど、お話しを伺いました。今回は、その前編をお届けします。

 

■ やっぱり「モノづくりがしたい」

イメージ小さい時から絵を描いたり、モノをつくることが好きでした。
それに加え、ホラー系の映画も好きで、高校2年生の頃にアメリカで特殊メイクアーティストとして活躍している日本人の方の特集番組を観て、「自分もアメリカで特殊メイクをやりたい!」と強く思うようになりました。

しかし、両親に専門学校に行くことを反対され、自分で行くしかないと思い、お金を貯めるために短期大学へ進学。卒業後、特殊メイクの専門学校に進学するために上京しました。

ところが、入学してすぐにその特殊メイク科がある校舎が、なんと火事になって燃えてしまったんです。仕方なく映画の授業などを受けていましたが、つまらなくて寝ていましたね(笑)

やっぱり「モノづくりがしたい」という一心で、学校側に「材料を買ってください」という交渉から始めました。

先生もいなかったので独学で勉強していたのですが、卒業した先輩でゴジラなどを手がけている方が何人かいたので、たまに来る先輩方にわらないところを聞くことができたのはありがたかったですね。

 

■ ここでは自分のやりたいことができない

転機は突然やってきました。

3日間だけ外部から来られた先生に特殊メイクの授業をしてもらったんです。その先生が、僕が一人で作った3メートルくらいある恐竜の模型を見て、「仕事を手伝わないか」と声をかけてくださったんです。そのあとは、実務を通して技術を身につけていきました。

というわけで、この学校で先生に学ぶことができたのは、実質3日間だけ。でも、この学校にきて本当によかったと思っています。

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卒業後も先生を手伝いながらフリーで活動していました。
その後、先生の薦めで、今は放送が終了してしまった『TVチャンピオン』の『特殊メイク王選手権』に出場し、蛇髪の怪物“メデューサ”などをつくり、3連覇を果たすことができました。

「これで仕事がくるだろう!」・・・と思いきや、想像していた以上に周囲の反応が薄く、仕事が全くこない。

そこで、文化庁の研修制度を利用して渡米することを考えはじめました。

日本では映画『アナザヘブン』の特殊メイクを担当したり、円谷プロダクションのTVシリーズ『ウルトラマンコスモス』のメイン怪獣デザイナーなどを担当させていただいたのですが、仕事も少なく、「ここでは自分のやりたいことができない」と思い、文化庁の研修制度に合格し、2002年に渡米しました。

 

■ 講義で見せていただいたメイクについて

AKIHITOさんが来日されたこの日、取材させていただく前に、特殊メイクを学んでいる生徒さん達に混じって講義に参加させていただくことに。イメージ

ドアを開けた次の瞬間、特殊メイクに用いられる独特なにおいに包まれた空間の中で、ひとつひとつのパーツを丁寧に装着させていくAKIHITOさんと、その光景を真剣に見つめる生徒さん。

“和太鼓”をテーマに制作された、女性のアーマーやボディの彫刻を含め、その他にも2匹の猿と計3人にかかった総制作期間は、何と7ヶ月!和太鼓アートパフォーマンス用に、この日に手掛けられ特殊メイクにかかった時間は、3時間。

パーツの細部までこだわり抜いた美しいディテールを生で拝見することができ、終始圧巻させられっぱなしの貴重なひとときでした。

後編はこちら

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