CREATIVE VILLAGEを運営するクリーク・アンド・リバー社は、2017年4月より大学や中小・ベンチャー企業の研究・開発の成果を大企業などに紹介し、外部連携を促進するプロデュース事業を開始します。サービスの名称は「オープンイノベーションプロデュース事業(*1)」で、知的財産エージェンシーの本格的なスタートとなります。

本サービスの第1弾の参画大学として、明治大学(所在地:東京都千代田区他、学長:土屋恵一郎)が決定しました。

クリーク・アンド・リバー社本社で開かれた記者会見は多くの来場者が訪れ、大変な賑わいを見せました。日本に数多く眠ると言われる知的財産。明治大学との取り組みにかけた想いとは。記者会見の様子をレポートします。

*1:「オープンイノベーション」とは異業種、異分野が持つ技術やアイデアなどを組み合わせて、革新的なビジネスモデルやサービス開発などにつなげる方法論のこと。

日本に眠る特許を活用し、知的財産を収益に変える

当社代表の井川は、日本の特許はまだまだ活用されておらず、もっと大学の知的財産を収益に変えることが出来る、と説明。
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日本の特許出願件数は、32万6千件。中国、アメリカに次ぐ件数となっている。
参照:(2014年度データ 引用元 特許庁ステータスレポート2016)
そのための『オープンイノベーションプロデュース事業』で第一弾を明治大と組むことが出来てよかった、全力で成果をあげたいと熱く語りました。

明治大学 土屋学長は、私立大学は知的財産の活用が全般的に遅れている、と切り出しました。
国からの研究に対する補助が国公立に比べて少ないのがその要因だが、新しいもの、革新的なものこそは私立大学から始められる。未来へのベンチマークとなる大学としての役割を果たしていくには企業と連携を促進していく。今回のクリーク・アンド・リバー社との契約締結、しかも第一号で締結したことで、いち早く研究成果を様々な分野で活用できるという新たなマッチングができるという未来を希望している。
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第1号のエージェント対象になるプロジェクトは、石田先生の「折り紙工学」研究。4年前に立ち上げた、日本の大学には無かった数学の学部、総合数理学部から採用採用された。まさにここは現実の社会に成果を届け作っていく学部です。

これまで遺伝子や太陽光などの研究を企業と共同研究して成果となった単発的な事例はあるが、C&R社と組んむことで単発にならずに、様々な分野、切り口で大学の研究成果が社会に広まっていく第一歩になる。
まだ詳細は言えないが、研究成果の実用化への研究の話は既に進んでいる、とこれからの展望を交え語りました。

まとめ

日本に眠る知的財産を活用することで新たなイノベーションを生む。今秋までに建築やファッション、クリエイティブ分野などでの活用手法の提案を行う予定です。
研究開発の成果が広く社会に活用されることで企業などの収益が拡大するエコシステム(企業間連携)を機能させ、日本の産業全体の付加価値が向上すると期待できる会見となりました。