クリエイティブ業界の注目情報や求人情報などを発信する、クリエイターのための総合情報サイトです。
joshua

映画『スティーブ・ジョブズ』ジョシュア・マイケル・スターン監督

映画『スティーブ・ジョブズ』は、誰もが知る天才スティーブ・ジョブズの、これまで語られることのなかった真実を描いた物語。
公開を前に、ジョシュア・マイケル・スターン監督に、作品への想いやクリエイターへのアドバイスなど、お話しを伺いました。

 

■ 小さい頃から「映像業界に恋をしていた」

イメージ

© CREATIVE VILLAGE編集部

祖母が1950年代に映画会社のスタジオで仕事をしていて、祖父はテレビの仕事をしていました。その環境の中で、俳優さんを身近に見たり、現場を見たりしていたので、かなり早いうちから、映像業界に恋をしていました。
初めて短編映画を作ったのは12~13歳の頃です。妹や兄弟たちを交えて映画を作っていて、小さい頃から監督になりたいと思っていました。

 

■ 「ジョブズの傍にいるような経験ができる」映画

今回の映画『スティーブ・ジョブズ』では、テキサスに住んでいるプロデューサーからの電話が、監督をすることになったきっかけでした。プロデューサーに「脚本ができている」と紹介されて。非常に大きなチャレンジで、困難にも思えたのですが、プロデューサーが「ジョブズはとても有名な人だし、いろいろな人がいろいろなことを言うだろうけれど、この脚本でジョブズのストーリーを語りたい」と話すのを聞いたら「ノー」とは言えませんでしたね。

イメージ

© 2013 The Jobs Film,LLC.

映画としては、「ジョブズはこういう人です」という説明をしないで見せたいと思いました。彼がなぜ、こういうことをしたのかという説明なしに、こういう感じの人だったと伝えるような。違う現実を作ったりすることもできたのですが、そうはしないで、実際に若かったジョブズの傍に2時間くらいいると、こういう感じだったよ、という経験ができるような映画にしました。

 

■「ジョブズ漬けになっていった」アシュトン・カッチャー

アシュトン・カッチャーが「ジョブズになった」姿を見た時は、本当にそっくりで驚きました。もともと、少し似ているというのもありますが、彼はすごく努力していたんです。
何百時間ものインタビューを見たり、いろいろな映像素材から、歩き方や話し方を真似したり。あと、ジョブズが19歳から20歳くらいの時に、フルーテリアという果物しか食べないダイエットをしていたのですが、それも実際にやってみて、まさにジョブズ漬けになることで、役づくりをしていったのだと思います。

イメージ

© 2013 The Jobs Film,LLC.

彼がジョブズになりきっていく時間は、もともとジョブズのことを知らなかった自分にとっても、新たなジョブズを発見していく時間でした。私が知っていたのはキーノートスピーチで黒いタートルを着て丸メガネをかけて、という姿だけでした。

若い時、どれだけ彼にフラストレーションが溜まっていて、いろんな人に「ノー」と言われ続けて、自分のビジョンを説明しても理解されなかった、というような部分を知らなかったんです。歳を取ってから、いろいろな面をコントロールしていた人が、若い時にあんなにワイルドだったというのも、おもしろいと思いましたね。

 

■「世界が変わる」ジョブズの言葉

「朝起きて、世の中は自分より、そんなに賢い人ではない人が作り上げたと気がついたら、世界が変わるだろう」というジョブズの言葉は、とてもインスピレーションに満ちていると思いました。つまり、出て行って自分でも何か作りなよ、と。いろんなものを作った人があなたより、そんなに賢いわけじゃなかったのだから、と非常に強いメッセージを持っていると思います。

その他にも、見えてきたビジョンを実現したいとなると、他のことを考えられず、全ての力を使って成し遂げようと動く姿勢にも共感しました。

でも、理解できない部分もたくさんありましたね(笑)例えば娘の父権をDNA鑑定結果にも関わらず否定したりとか、人と繋がれないところとか。ジョブズ自身の父親との関係にしても、知りえない部分が多くあると思います。ただ、分からない中でも、より彼のことを尊敬する、彼の存在を認める部分は、この映画を撮ったことで強くなったと思います。

 

■ 完璧の追求

例えば劇中で、ウォズがコンピューターのチップを使って電子制御盤を作っている時に、ジョブズが「もっと、ここをシンメトリーにしなきゃダメだよ」と声をかけると、ウォズが「誰も見ないじゃないか」と応えます。それに対して、ジョブズは「いや、僕が見る」と言ったシーンに象徴されていると思うのですが、そういう細部への気の配り方、完璧への追求心やこだわりは、本当にすごいな、と思いました。

イメージ

© 2013 The Jobs Film,LLC.

撮影の中で特にこだわったのは、コンピューターフェアのシーンです。1977年に実際に行われたイベントだったので、美術の人たちも含めて、完全に再現しようと苦心しました。

これから、映像制作やクリエイターを志す人に伝えたいのは、境界を突き破って、誰も行ったことのない場所へ行く勇気を持って欲しいということです。プロジェクトごとというよりも、どんどん先に進んで、学び続けて欲しいと思います。

 


11月1日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか 全国ロードショー
『スティーブ・ジョブズ』

>>オフィシャルサイト


ウソつきで、ワガママで、傲慢。でも、この男の闘いは、あなたの胸を熱くする―。
誰もが知る天才スティーブ・ジョブズの、これまで語られることのなかった真実。
明日のあなたを変える映画が誕生!

監督:ジョシュア・マイケル・スターン(映画初)
出演:アシュトン・カッチャー『バタフライ・エフェクト』 、ダーモット・マローニー『ゾディアック』 、ルーカス・ハース『インセプション』ジェームズ・ウッズ『ヴァージン・スーサイズ』

配給:ギャガ

(C)2013 The Jobs Film,LLC.

© 2013 The Jobs Film,LLC.

164

ジョシュア・マイケル・スターン

祖母は映画会社の重役、祖父はスティーヴ・アレンと共にアメリカNBCの「ザ・トゥナイト・ショー」を創り上げた製作責任者と、まさにショービジネス一家に生まれる。映画監督デビューを果たしたのは2005年の『Neverwas』で、イアン・マッケラン、ブリタニー・マーフィ、ジェシカ・ラングらが出演。脚本も自ら担当し、同年のトロント国際映画祭でプレミア上映された。『ケビン・コスナー チョイス!』(08/未)でも監督・脚本を担当、その手腕に惚れた主演のケヴィン・コスナーは同作でプロデューサーを務めた。企画進行中の作品としては、アンソニー・ホプキンス、キーラ・ナイトレイ、グウィネス・パルトロー、ナオミ・ワッツら出演で戯曲「リア王」を革新的な形で映画化、監督を担当予定。

関連記事