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様々なケースから学ぶ Webディレクターのキャリア戦略@関西Vol.2

2016年10月29日(土)、大阪のTKP大阪本町カンファレンスセンターにて、クリエイターのキャリア支援を行うクリーク・アンド・リバー社とディレクターの地位向上を推進する日本ディレクション協会によるWebディレクターのキャリアイベント第2弾が行われました。

前回に引き続き39名という多数の方々にご参加いただき、業界でも有数のキャリアを持つ登壇者のお話に皆さん熱心に耳を傾けておられました。

参加者の属性
【男女比】8:2
【年齢】20代:35%、30代:40%、40代:25%
【主な現職種】
Webディレクター:50%、デザイナー:22%(うちグラフィックデザイナー11%)、
広告系ディレクター:6%、Web運用:5%


以下、そのレポートをお送りします。


★ディレクターのキャリア・パス ~職能マップになぞらえて~

株式会社ルート・シー/ディレクター
一般社団法人 日本ディレクション協会関西支部所属
米田 蓮治(よねだ・れんじ)氏

トップバッターの登壇者は米田 蓮治さん。
Web黎明期よりプログラマーとしてキャリアをスタートし、その後DTPデザイナー、Webデザイナー、Flasher、ディレクター、PMなど異なる様々な職種を経験されている米田さん。自身のキャリアを通じ得たものから「職能マップ」を作り出し、チームマネジメントにも活用されています。


“共通の地図と言葉を持つ職能マップ”を生み出し、WEBチームを成功に導く方法を語っていただきました。
インターネットの世帯普及率が3.3%の時代、WEBチームとしての仕事の流れがまったく出来上がっていなかった時にUX界の重鎮であったジェシー・ジェームス・ギャレット氏の“The Elements of User Experience(Web UX 5階層モデル)”の考え方に非常に影響を受け、当時のWEBチームの立ち位置・役割・体制図を再構築し、トライ&エラーを繰り返していったそうです。
その中で個々人がお互いを知り、出来るだけ隣り合った領域(職域)にも自ら踏み込んでやってみることの重要性を理解することで、チームとしても効率よく動くことがわかったとのこと。
チーム内でも立場の違い・年齢・思い込み等があると、なかなか通じ合わないことが多い。相手に理解してもらうには、頭の中から一度アウトプットし、お互いに共通の言葉や地図を持ちゴールに対してお互いに歩みよることが重要だと語られ、とても興味深い内容となりました。

★Webディレクターの複眼キャリア戦略論

株式会社ロフトワーク/クリエイティブディレクター
入谷聡(いりたに・さとし)氏

続いての登壇者は、入谷 聡さん。
東京大学工学部卒業後、ベンチャー企業のマーケティング部門にてWebマスター業務を担当、その後NPO職員を経て2012年にロフトワークに入社という異色の経歴をお持ちの入谷さん。現在はクリエイティブディレクターとして数々のWebプロジェクトを主導されておられます。

ディレクターはいかに進化するか!ということで、ポケモンGOの話から始まりました。
π型人材と呼ばれる2つの専門性を持ち、視点を切り替えて考えることができるディレクターは今後更なる進化の可能性を秘めているとのこと。
Webディレクターのもう一つの柱として、6つの組み合わせをお話頂きました。

<6つの柱>

  • WEBDirector+Marketer(マーケッター)
  • WEBDirector+Writer(ライター)
  • WEBDirector×Project Manager(プロジェクトマネージャー)
  • WEBDirector×Global Player(グローバルプレイヤー)
  • WEBDirector×Event Organizer(イベントオーガナイザー)
  • WEBDirector×Innovation Maker(イノベーションメーカー)

今後必要なスキルも多様化していく中で、6つの柱との組み合わせを詳細に説明していただくことで、どう自分自身が進化していくのかを考えさせられる内容でした。
また最後は、「越境(他の人の専門性と繋ぐ横棒を持ち、ほかの人と繋がる)」というキーワードをもとに、H型人材についても言及いただき、参加者も深く頷いていらっしゃる方が多数おられました。

★Webディレクターのキャリア戦略を立体的に考える方法
~なんで”しゃかいか!”してるの?~

株式会社しゃかいか! / 代表
株式会社TAM/取締役
加藤洋(かとう・ひろし)氏

最後の登壇者は、加藤 洋さん。
DTPデザイン、ECサイトの立ち上げなどを経て、大阪でも有数のプロダクションTAMへ入社。取締役として、書籍出版や数多くのWebプロジェクトに携わる一方、しゃかいか!の代表・編集長としてWebメディアの運営を推進する加藤さん。「しゃかいか!」を通じて企業と消費者の新しい関係づくりに挑んでおられます。


Webディレクターのキャリア戦略を立体的に考える方法を、しゃかいか!のコスチュームである青いヘルメットを被りながらお話いただきました。

社会において、必要としてくれる方の信頼を勝ち取れば価値に変換できる。その必要としてくれる方と自身のキャリアをどうやって結びつけ、作っていこうかということを日々考えているとのこと。
Webメディア「しゃかいか!」の活動もその一環で、もうすぐ3年目。約300箇所の工場や職人さんを訪問する中で、40歳を過ぎても学ぶことがたくさんあるということを知ったとのこと。活動を通じクライアントへの情報提供や職人さんとのコラボ企画を提案することで案件にも繋がったりしたそうです。

また最後に螺旋状に一段ずつキャリアを上げる方法も語っていただき、参加者の反応も非常に良いお話でした。成長を促す2つのポイントとして、「毎回新しいことにチャレンジする」「仕事をしたいと思える人を蓄積する」を挙げられ、キャリアと成長に関する大変有意義な話をお伺いできました。

終わりに

前回大好評につき今回2回目を開催させていただきましたが、懇親会でも色々とありがたいお言葉をいただき誠にありがとうございました。

今回ご登壇していただいた3名の方は、事前に全員で打合せをすることなく、個別に内容を考えて頂いたのですが、それぞれが根底で非常に似ているものとなり、繋がりのある1本のストーリーのような濃密なセミナーとなりました。

今後も3回目4回目と継続的にキャリアアップの「きっかけ」や「気付き」の場として企画・ご提供していきたいと思いますし、様々なディレクターの方と繋がりを持っていただくことで、ディレクターとしての成長を螺旋的に後押しが出来るような場にしたいと思います。

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