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「第7回 全国放送局合同説明会・選考会」取材レポート

首都圏一極集中の今、
地元密着でテレビの魅力度アップ。
北海道・福島・名古屋・沖縄のTV局員が語る。

株式会社クリーク・アンド・リバー社(C&R社)で開催された「第7回 全国放送局合同説明会・選考会」。北海道、福島、名古屋、沖縄の4つのTV局が集まり、自局や地元の魅力について語る会場には、地域のために新しいことに挑戦しようというTV業界のプロフェッショナルが集結しました。首都圏ばかりを見ていると分からない地域に密着している強みと、そのクリエイティブ力とコンテンツ力は、動画配信などの他メディアとの共存においてもヒントになることが隠されていました。
 

■ 全国での活躍方法を紹介するために

8月7日(日)東京都千代田区麹町は、37°を記録する猛暑日。その暑さを吹き飛ばす勢いで、「第7回 全国放送局合同説明会・選考会」は開催されました。

始まりは、C&R社ブロードキャスティング・グループの執行役員、手塚達也氏から、C&R社とグループの説明と、全国の放送局へ事業を展開した理由が話されました。「TVの仕事は首都圏に集中しているが、業界で働いているプロフェッショナルのキャリアの積み重ね方は様々。一人ひとりに最適なプランをいろいろな角度から提供したい。本日はその一環です」というクリエイター目線の発言が印象に残りました。

続いて、同社エグゼクティブプロデューサーの中島晃氏が登壇。2年前から全国テレビ局108局を訪問し、テレビ局の課題や必要な人材などをヒアリングして来られたそうです。全国テレビ局をこれだけ直接訪問している人物は、おそらく日本でただ一人だけでしょう。

ちなみに、この説明会の司会進行をする倉淵 舞さんも、C&R社所属のフリーアナウンサー。いつもはラジオ番組など多方面で活躍しているそうです。
 

■ 各局のプレゼンは独自色にあふれていました

【北海道放送株式会社(HBC)】
最初のプレゼンテーションは北海道放送株式会社(HBC)の人事部長 吉田智彦氏。北海道で一番古い歴史を持つHBCは、北海道民から「HBCは最近変わった」と言われるくらい今挑戦的なTV局です。全国でも話題になった新聞テレビ番組欄のタテ読みの元祖はHBC。また、制作へのチャレンジの場として月替わり番組を放送したり、「日本ハムファイターズ」の試合は22時近くまで中継するなど、現場だけでなくテレビ局全体の動きが変わってきたそうです。香港への自社番組の地上波レギュラー放送拡大や、全国ネット放送も数多く手がけるなど、北海道という地域性を活かした取り組みを続けているということです。

そんな、HBCの人気番組を抜粋してお伝えします。

「今日ドキッ!」 月~金曜日夕方放送の情報ワイド番組。
http://www.hbc.co.jp/tv/doki/
「あぐり王国北海道NEXT」 農業と食育をテーマに香港地上波でも放送。 TEAM NACS森崎 博之さんらがMC。
http://www.hbc.co.jp/tv/aguri/ 
「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」 酒場詩人の吉田類氏が北海道の街を巡る。TBSチャンネルでも放送。
http://www.hbc.co.jp/tv/rui/
 
【株式会社福島放送(KFB)】
次のプレゼンテーションは、株式会社福島放送(KFB)のアナウンサー池田速人氏。東京都出身で、入社23年目のKFB人気アナウンサーです。池田氏は月~金曜夕方から放送の報道情報番組「ふくしまスーパーJチャンネル」を担当されていて、2011年の東日本大震災で改めて報道の原点に触れた、と話し始められました。とても住みやすい立地にあるというKFBは今、売上高、視聴率、県民からの信頼度と満足度の「県内ナンバーワンを目指す!」ということをスローガンにしています。ローカル局だからこその多彩なフィールドがあり、局全体で仕事をカバーし合うという風土が出来ていると話されていました。この日の説明会・選考会にも局員の1割近い7名が来場されるなど、とても一体感のあるテレビ局です。

そんな、KFBの人気番組を抜粋してお伝えします。

「ふくしまスーパーJチャンネル」 月~金曜日夕方放送の報道情報番組。「ふくしまら~めん道」は大人気。
https://www.kfb.co.jp/tv/jch/
「ドミソラ2」 毎週土曜朝放送。これを見れば福島の情報ツウになれるという。あばれる君も登場。
https://www.kfb.co.jp/tv/domisora2/ 
「めざせ!甲子園 夏の高校野球福島大会2016」 夏の高校野球福島大会中継で視聴率N0.1に!
https://www.kfb.co.jp/mezakou/
 
【名古屋テレビ放送株式会社(メ~テレ)】
3社目で登場したのは、名古屋テレビ放送株式会社(メ~テレ)の人事部長 馬場研二氏。来年55年目を迎えるメ~テレは構内職員が800名という大所帯のテレビ局です。東海地方以外の出身者が26%、男女比4:1と多様性に富み、自社コンテンツがとても多いことが特徴と話されました。ドラマ「名古屋行き最終列車」は、平成26年・27年と連続で民放連盟賞テレビドラマ部門の優秀賞を受賞しています。また、朝の情報番組「ドデスカ!」は自社で週5日間すべて作るという制作力もさることながら、「KAZOKU FES. 2016」など大型イベントや、カンヌ国際映画祭で話題となった映画「あん」への出資など放送外事業を数多く手掛けています。さらに4K放送対応設備を既に整えているという、地域に密着しながら、全国へのチャレンジも出来るTV局です。

そんな、メ~テレの人気番組などを抜粋してお伝えします。

「ドデスカ!」 月~金曜日朝の情報番組。愛知・岐阜・三重の話題を中心に、朝イチのニュースを。
http://www.nagoyatv.com/dode/
「機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096」 メ~テレ発、テレビ朝日系列全国ネットで日曜朝7:00放送。
http://www.gundam-unicorn.net/ 
「KAZOKU FES.2016」
http://kazoku-fes.com/2016/
 
【琉球朝日放送株式会社(QAB)】
最後のプレゼンテーションは、琉球朝日放送(QAB)の報道制作部長 比嘉雅人氏。2015年に20周年を迎えた沖縄で一番新しいテレビ局です。報道番組として特に力を入れている「NewsQ+」は沖縄に密着した問題やニュースを取り上げる骨太な番組ということです。観光でにぎわう沖縄ですが、本土から離れた島であり、沖縄戦の惨禍やその後の米軍統治、そして本土復帰とこれまで本土と異なる歴史を歩んだことから数々の問題が山積しています。その一つは、やはり基地問題。辺野古沖への新基地建設問題がクローズアップされていますが、東村高江をとりまく米軍ヘリパッド建設も大きな問題です。小さな沖縄に73%の米軍専用施設が集中する現状。同じ日本でありながら多くの問題を抱える現状に対し、思いを共有してくれる人と一緒に仕事がしたいと、熱を持って語りかけていらっしゃいました。

そんな、QABの人気番組を抜粋してお伝えします。

「NewsQ+」 月~金曜日夕方放送の報道番組。沖縄に根差したニュースを取り上げます。
http://www.qab.co.jp/news/
「十時茶まで待てない!」 月~金曜日午前の情報番組。天気やお買いもの情報などを生放送。
https://www.qab.co.jp/jujija/ 
「スパイス」 土曜の朝、「くらし」をキーワードに生放送でお届けする情報バラエティー。
http://www.qab.co.jp/spice/


4社のプレゼンを聞き終わって、全国には様々な特色と、魅力的なコンテンツが沢山あると感じました。TVがネットに比べて苦戦していることが喧伝されますが、地域に密着し、オリジナルのコンテンツで挑戦を続ける放送局は、プロフェショナル活躍の場としても魅力的です。

そして、メディアが多様化する今、そのコンテンツはTVの枠を超えて、国内外でもっと注目され活用されていくはずです。その時力になるのが、地元に根差したディレクターや記者、アナウンサーなどのプロフェショナル。C&R社はグローバルを見据えながら、地域で活躍をしたいという方を今後も応援し続けるのでしょう。

■次回「第8回 全国放送局合同説明会・選考会」10月23日(日)開催予定 
http://www.creativevillage.ne.jp/lp/broadcast_ui/

(2016年8月29日 CREATIVE VILLAGE編集部)

テレビ:プロデューサーインタビュー

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