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注目企業のデザイン哲学 〜我つくる、ゆえに我あり〜 #2 トレタ 編

インターネット業界のデザイナーのキャリア形成に、一筋の光を。
キャリアを模索する上で、「何をつくるか」も大事ですが、「自分のデザインに対する考え方とマッチした会社で働けるか」ということが、より重要な時代になってきていると感じています。

そこで、本連載では、「何をつくっているか」ではなく、「何を考えてつくっているか」を、徹底的にインタビューして皆様にお届けしていきます。もし、転職や今後のキャリア形成について考えている方がいらっしゃいましたら、参考にしていただきますと幸いです。

第二回は、飲食店向けの予約/顧客台帳アプリを提供する、トレタのCCO上ノ郷谷太一さんと、デザイナー川又紀子さんのお二人に話を伺いしました。

取材・文:佐藤タカトシ(core words株式会社 CEO/Creative Director)

 

上ノ郷谷 太一(かみのごうや・たいち)
株式会社トレタ CCO(最高クリエイティブ責任者) / デザイナー

2005年よりSix Apartでユーザーインターフェイスデザインなどに携わる。その後2013年よりクックパッドで海外向けサービスのデザインのほかコーポレートロゴのデザインなどブランディングを担当。2015年3月トレタにCCO(最高クリエイティブ責任者)として参加。


川又 紀子(かわまた・のりこ)
株式会社トレタ デザイナー

2001年よりフリーデザイナーとしてマンガやイラストのほか、デコメや待ち受けサイトの素材作成・サイト運営を経験。2012年よりアプリ開発・運営会社に在籍し、アプリデザインやサービスに関連する画像・コーポレート素材の制作などを担当。2015年8月、トレタにデザイナーとして入社。


 

■ お二人は、飲食店の予約/顧客台帳アプリの「トレタ」のデザインに携わっていらっしゃいますが、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。

(上ノ郷谷)「トレタ」は、老舗の料亭からカジュアルな居酒屋チェーンまで、あらゆる飲食店の予約を簡単・便利に管理ができる業務用アプリです。おかげさまで、導入いただいた店舗数は、5,500店を超えました。デザイナーの役割は、トレタというプロダクトと、ユーザーである飲食店さまのスタッフとの「接点」をつくること。ただUIを実装するだけではなく、プロダクトがどのように成長していくべきか、追加する機能で何の課題を解決すべきなのかという製品の設計情報をデザイナーがつくります。一般的には、プロダクトマネージャーの役割を果たしていると言っていいでしょう。私はその責任者を務めていますので、いわゆるプロダクトオーナーです。

(川又)私は、デザイン部に所属しています。5名という少数精鋭体制で、それぞれの担当領域は明確に分けてはいません。例えばユーザーと接しているセールスチームやサポートチームから改善要望が上がってきたら、その要望に潜む課題抽出からデザイナーが関わり、解決方法を検討するというのはどのプロダクトでも同じです。幅広いプロダクト開発に携わったほうが、トレタ全体の価値の最大化につながると考えているからです。

 

■ デザインを考えるにあたって、大事にしていることはなんですか?

(上ノ郷谷)現場の理解をとにかく大切にしています。セールスのスタッフとの週1回のミーティングで、さまざまな要望が上がってくるのですが、本当にそれがユーザーの課題解決につながるのか、トレタにとっても良いことなのかを導き出す必要があります。ですので、自ら積極的に現場を訪れて、ユーザーの声を聞いています。電話や人を経由するのではなく、「その問題が起こっている現場」で話を聞くことで、本質が見えてくることが多いんですよ。

(川又)現場に行くと、ユーザーの皆様からの期待の大きさも、実感することができます。業務用アプリですので、その機能やデザインが仕事の結果に大きく影響する。ユーザーにとって、トレタがどう進化するかは、切実なんです。画面遷移の挙動が少し変わっただけで、ボタンの位置を数ミリ変えただけで、真剣なフィードバックをいただきます。このように、生の声を聞いて課題を認識できるのは、BtoB領域ならではです。前職ではBtoCサービスを運営する企業に在籍していたのですが、それと比べても、ユーザーの業務に直結しているので新たな課題を生みだすようなものは提供できない。例えば、ひとつの機能改善を行う際に、考える時間やプロトタイプをつくる量は、体感的には10倍になりました。すごく鍛えられていますね。

(上ノ郷谷)私たちは、仕事の道具を提供しているので、常に精度の高いものを提供しなければなりません。そのために、ヒアリングなどを通して課題を正確に把握する必要があります。その上で価値仮説を立て、機能を定義するというプロセスを繰り返し精度を上げていきます。この妥協のないプロセスこそ、トレタの強みです。

 

 

 

■ 改修において、お客様に好評だった事例はありますか?

(川又)自分の発案なのですが、画面上に配置されるテーブルを、色で区別できるようにしました。例えば、「窓際の席は、外が見えるので水色」のように色を選んでいただいたり、テーブルの色を選択した時にちょっとした動きを加えるなど、使っていて楽しいと感じてもらえる工夫もしています。

(上ノ郷谷)単に、顧客と予約管理に便利なツールです、というだけでは、ユーザーに選んでいただくのは難しいと思っています。「使っていて気持ちがいい」「これを使って仕事がしたい」というように、感情も動かせるプロダクトにしていきたいですね。トレタというツールと、コミュニケーションしている感覚になっていただければ、愛着のようなものが湧いてくるかと。「人と道具」という冷たい関係性にならないように、日々、気をつけながら、デザインしています。

 

■ そのような一つひとつの積み重ねの先に、目指しているものはなんですか?

(上ノ郷谷)トレタを「飲食業界のインフラ」にしていきたいです。このプロダクトを中心に、飲食業界をどう変えていけるか、飲食店を訪れるお客さまをどう変えていけるか、ということを常に意識しています。インフラと呼べるものになるためには、「業務を効率化して、来店者へのサービスを向上させたい」というユーザーの想いに、応えるものになっていないといけない。飲食店は、お店の規模によって、運営方法に多くのバリエーションが存在する特殊な業界です。例えば、8席しかないコースがメインのお店と、1日に何回転もする100席以上のお店とでは、見たいものや得たい情報が全く異なります。でも、それぞれのお店は「来店者へのおもてなしにかける時間をもっと増やすにはどうしたらいいか」という共通の課題を持っています。また、トレタを取り巻く環境を各種サービスとの連携で整えていくことで、来店者のサービスにつながる情報を効率的に提供する。こういったことにお応えすることができて、初めて「インフラ」と呼んでいただけると思っています。理想に近づくために試行錯誤する日々を楽しんでいます。

(川又)私としては、機能や操作性ももちろん大事ですが、「トレタって使っていて気持ちがいいね」と思えるものにしていきたいですね。感情に訴えかける要素を増やしていき、ユーザーとトレタとの新しい関係性をつくるのが、自分の仕事のひとつだと思っています。

 

■ では、最後に。貴社の採用について聞かせてください。

(上ノ郷谷)課題に対して楽しみながら向き合っていける方がよいと思います。トレタは、ユーザーとの距離が近いこともあり、新機能の導入にあたっても様々なご意見をいただくことが多いです。デザイナーもエンジニアも、そこに潜む課題に対して真摯に向き合えるか、どう解決するかがカギです。そういったことを意識しながら取り組みを言語化して話せる方がよいです。

(川又)どの部署でも、どの職種でも、「自分で考えて、自分で動ける」人を求めています。加えて、「課題解決自体を楽しむ姿勢」を持っている方でしたら、最高ですね。トレタには自分の責任で自分の仕事を進めていく社風があります。「管理されている」と感じたことはなく、自然体で働くスタッフに対して、会社はあたたかく見守ってくれます。

 

 

会社プロフィール

株式会社トレタは、高級レストランから居酒屋まで、あらゆる飲食店の予約を簡単・便利に管理ができる予約/顧客台帳サービス「トレタ」を運営しています。現場を意識した使い勝手への徹底したこだわりが高い評価をいただき、2013年12月のサービスリリース以来、現在までに登録店舗は5,500店舗を超えており、飲食店向け予約台帳システム業界においてシェアナンバーワン(※)を獲得しております。「トレタ」は“予約”を通じて、飲食店経営のイノベーションをリードしていきます。
※株式会社シードプランニング「注目サービスの最新動向 No.3」より

 
■ 社名  :株式会社トレタ
■ 所在地 :東京都品川区西五反田7-22-17 TOCビル8F
■ 設立  :2013年7月1日
■ 代表者 :代表取締役 中村 仁
■ 事業内容:飲食店向け 予約/顧客台帳サービスの開発・販売その他
■ URL: http://toreta.in/

 

この求人に関するお問い合わせ

株式会社クリーク・アンド・リバー社
担当/吉田
Tel:03-4550-6195
Mail:shokai2@hq.cri.co.jp

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佐藤 タカトシ

株式会社core words CEO兼クリエイティブディレクター

2001年4月、大手情報会社系の制作会社に入社。11年間に渡り、100社以上の採用ブランディング、採用コミュニケーションを支援。クリエイティブディレクターを務めたのち、2012年7月、DeNAに転職。採用チームに所属し、採用ブランディングをメインミッションとして活動。 2015年7月、採用ブランディング支援会社、core wordsを設立。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科修了。

core words株式会社
http://www.corewords.jp/

個人Facebookページ
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