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注目企業のデザイン哲学 〜我つくる、ゆえに我あり〜 #1 Supership 編

インターネット業界のデザイナーのキャリア形成に、一筋の光を。
キャリアを模索する上で、「何をつくるか」も大事ですが、「自分のデザインに対する考え方とマッチした会社で働けるか」ということが、より重要な時代になってきていると感じています。

そこで、本連載では、注目企業のデザイン領域のリーダーの方々に、「何をつくっているか」ではなく、「何を考えてつくっているか」を、徹底的にインタビューして皆様にお届けしていきます。

初回は、Supershipのデザイン統括室・室長の上谷真之さんと藤井幹大さんのお二人にお話をお伺いしました。

取材・文:佐藤タカトシ(core words株式会社 CEO/Creative Director)

 

上谷 真之(うえたに・まさゆき)
Supership株式会社 デザイン統括室長

制作会社やスタートアップ企業などを経て、ビジョンに強く共感しSupership株式会社へ入社。デザインの知見をベースに、プロダクト開発に携わっている。趣味は美味いもの(主に焼鳥)を食べること。


藤井 幹大(ふじい・みきひろ)
Supership株式会社 デザイン統括室

ニート,フリーランス, Cyberagent, VOYAGE GROUP(VG)など経る中でデザイナー/ディレクター、VG子会社でデザイン部署の統括、Goodpatchで組織デザイン担当執行役員などを務める。UI – UX – 行動のデザインを通じた事業づくりがテーマ。


 

■ お二人は、Supershipの“デザイン統括室”に所属していらっしゃいますが、どういう組織なのでしょうか?

(上谷)Supershipは、2015年11月1日に株式会社スケールアウト、株式会社nanapi、株式会社ビットセラーの3社が合併したKDDIのグループ会社です。従業員が全部で240名ほど在籍している会社なのですが、デザイン統括室は、全社のデザイン領域を横串でマネジメントしている、社長直轄の組織になります。

(藤井)具体的なミッションは、大きく2つです。1つ目がサービスデザインの支援。デザイナーが各事業部に在籍していて、僕らはその中で少し上流工程をサポートしています。nanapiをはじめ、各サービスの責任者と、プロダクトの方向性から議論することもあります。一方で、各論のUIの設計を支援することもあり、幅広くやらせてもらっていますね。2つ目が、コーポレートブランディング。CIやWebサイトの制作などに携わっています。

 

■ 新会社において、そこまで重要な仕事を任されるのは、非常にエキサイティングだと思います。では、お二人に、それぞれ、デザインをする上で大切にしていることをお聞きしたいです。まずは、上谷さん、いかがでしょうか?

(上谷)藤井ともよく言っているんですけど、“視座の高さ”をまずは大事にしたい。業界全体の課題として、僕が強く感じているのは、日本のインターネット業界のデザイナーの地位がまだまだ上がっていないこと。黎明期から10年以上経っても、立ち位置が変わっていないと感じています。

 

■ 立ち位置が変わってないと。それは、なぜですか?

(上谷)事業の成果に対して、デザインの価値がどう貢献しているのか。これをなかなか示すことができていないからだと思います。仮に、価値を示すことができたとしても、単発で終わってしまうことが多く、再現性が担保されていない。もう一つ、こちらの方が重要だと思うのですが、これがまさに“視座の高さ”でして、デザイナーがもっと、「事業の先である“社会”に対して何をクリエイトしているのか」という意識を持ってくれれば、アウトプットのクオリティが変わってくると思っています。

 

■ 具体的にはどういうことなのでしょうか?

(上谷)事業と社会、この二つの目線を持つことができれば、ディスカッションできる相手が変わるんですよ。Supershipの社内でもそうですが、事業マネージャーや経営ボードメンバーと話ができるようになる。そうなるとアウトプットの目線が変わってくるんです。これはクオリティの大きな部分に影響しますし、事業に対してもきっちりデザイナーが提供した価値を翻訳して伝えらえる。結果として、デザイナーの地位が上がってくることにもつながります。“高い視座”は本当に大事だと思っています。この可能性を伸ばしていくことを、デザイン統括室から現場に働きかけています。

 

 

■ どのように働きかけているのでしょうか?

(上谷)自然発生的に積みあがっていくのではなく、仕組み化したりとか、体系化するのもとても大事だと思っています。例えば、会社の上層部と話せる機会を意図的に設けるとか、我々デザイン統括室が、メンターとなる案件を設けるとか。特に若いデザイナーを育てて、世に出ていく仕組みができれば、Supershipとしては大きな武器になります。ここに注力していきたい考えています。

 

■ 上谷さん、ありがとうございます。では、藤井さんがデザイナーとして大切にしていることはなんでしょうか。

(藤井)僕は、ビジュアル自体にも、もちろん価値があるとは思っていますが、デザインが持つ最大の価値は“問題解決”だと捉えています。問題解決というのは、理想と現実のギャップを埋めることだと定義しています。例えば、立ち上がったばかりの会社であるSupershipは、事業で成果を出して存在価値を証明しなければならないわけですが、その達成のひとつの有力な手段としてデザインがある、という位置付けです。

 

■ 美しいビジュアルをつくるだけが、デザインではないということでしょうか。

(藤井)そうですね。僕はデザイナーが事業のゴールの達成のために、ビジュアル作成以外にも必要なことがあれば、何をやってもいいと思っています。例えば、サービス自体を一から企画したりとか、デザインスプリントの手法を導入したりとか、開発の体制を考えたりとか、新しいコミュニケーションツールを導入したりとか。一方で、上谷も言っていましたが、属人的にやるだけだと、組織としても、個人としても、限界があるので、仕組み化していきたいです。それが、デザイン統括室の大きなミッションなんですよね。

 

■ 仕組み化について、もう少し詳しく聞かせてください。

(藤井)もちろん、ナレッジマネジメントやツールの提供といった、デザインワーク自体を効率化することには取り組んでいます。ですが、より大切なものは、組織構造やキャリアといった、人事に関連する領域を確立させること。一例ですが、僕自身、41歳になったのですが、これより上の年齢のキャリアって、インターネット業界ではきちんと提示できていなくて、先が見えにくい。Supershipとしては、若手からベテランまでが自分の将来をイメージしやすいキャリアパスをつくることができれば、社内外のデザイナーにいい影響を与えることができるかもしれないと考えています。

 

■ 本当にやれることが多くあると思いますが、デザイナーがSupershipでしかできない活動はありますか?

(上谷)Supershipならでは、ということでは、“いい意味での余白”が多いこと。まだ出来上がったばかりの会社なので、自分で新しいことをつくっていけるんですよね。一方で、スタートアップではないので、一定の規模もあり、社会への影響力も持っている。この両面を兼ね備えているから、面白いと僕は思います。

(藤井)Supershipは、事業の幅が広いのが特徴です。BtoCだけでなく、BtoBのサービスも多く展開していて、サービスを運営するやり方も、それぞれの自主性に任されている。ですので、デザイナー自らが、いろいろなゴール設定ができますし、いろいろなアプローチを試すことができます。僕自身、入社して間もないですが、可能性を感じることが本当に多いです。

 

■ 最後に、お二人はデザイナーの採用にも携わっていらっしゃいますが、どのような方に来て欲しいですか?

(上谷)「社会や事業のために、自己成長していきたい」という方は、Supershipに合うと思います。マネージャー以上のポジションの人とディスカッションできる機会が多いですし、特に、その層は優秀な人ばかりですので、成長の機会を用意することができます。

(藤井)「事業を成功させることをゴールにできる人」です。そのゴールの達成のために、デザイナーならではの視点を持って、あらゆることを試せる人は、刺激的な毎日が過ごせると思います。よろしければ、当社の門を叩いてみてください。

 

会社プロフィール

Supershipは、「すべてが相互につながる『よりよい世界』を実現する」という理念のもと、広告事業・インターネットサービス事業・プラットフォーム事業等の事業基盤を活かした新たな価値の提供を目指し、2015年11月1日に株式会社スケールアウト、株式会社nanapi、株式会社ビットセラーの3社が合併したKDDIのグループ会社です。今後、スマートフォン最大規模の顧客接点とデータ利活用により、お客さまのご期待に応える新たなサービスを提供していきます。

 
■ 社名  :Supership株式会社
■ 所在地 :東京都港区南青山5-4-35 たつむら青山ビル
■ 設立  :2007年12月
■ 代表者 :代表取締役社長 森岡 康一
■ 事業内容:インターネットサービス事業、広告事業、プラットフォーム事業、その他
■ 主要株主:Syn.ホールディングス株式会社
■ URL:http://supership.jp/

 

この求人に関するお問い合わせ

株式会社クリーク・アンド・リバー社
担当/吉田
Tel:03-4550-6195
Mail:shokai2@hq.cri.co.jp

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佐藤 タカトシ

株式会社core words CEO兼クリエイティブディレクター

2001年4月、大手情報会社系の制作会社に入社。11年間に渡り、100社以上の採用ブランディング、採用コミュニケーションを支援。クリエイティブディレクターを務めたのち、2012年7月、DeNAに転職。採用チームに所属し、採用ブランディングをメインミッションとして活動。 2015年7月、採用ブランディング支援会社、core wordsを設立。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科修了。

core words株式会社
http://www.corewords.jp/

個人Facebookページ
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